2026年03月23日 公開
2026年03月23日 更新

(C) SEGA
Twitchを中心に活躍するゲーム配信者、ジャンクマンさん。
「レトロゲーム1000本ノック」という壮大な挑戦を掲げ、膨大な数のタイトルを遊び尽くしてきた、筋金入りのゲーム愛好家としても知られています。本連載では、そんなジャンクマンさんに、今なお色褪せない名作の数々をたっぷりと語っていただきます。
連載第1回は、ジャンクマンさんが幼少期に遊んでいた「メガドライブ」について。数々のハードに触れてきた中で、最初に心を掴まれた原体験と、その魅力について詳しく話を聞きました。
――ジャンクマンさんは1981年生まれですね。当時のゲーム文化はどのようなものだったのでしょうか。
ジャンクマン: 自分が生まれた頃には家庭用ゲーム機もいくつかありましたが、それすらない時代にゲームで遊ぼうと思ったら、ゲームセンターに行くしかありませんでした。1978年に登場した『スペースインベーダー』は社会現象で、大人も子供もみんなゲームセンターに通っていたと聞きました。いわゆるテーブル筐体ですね。
うちの母親はゲームが大嫌いだったのですが、そんな母でさえ当時あまりのブームに「一度だけやってみた」と言っていたくらいなので、当時の熱狂ぶりは凄まじかったんだと思います。
――なるほど。ちょうどそのブームを体験した大人たちの子供が、ジャンクマンさんの世代なんですね。
ジャンクマン: そうですね。ゲームの進化と共に成長してきたので、いい世代だったなと自分では思っています。今はレトロゲームブームが来ていて、ゲーム実況を見ても若い世代がファミコンなどをプレイしていて嬉しくなりますね。最近はコレクション系のコンテンツも増えていますし、レトロゲームに触れる機会が多くなっているのは素晴らしいことだと思います。
――当時の家庭用ゲーム機といえばファミコンやスーパーファミコンが主流ですが、ジャンクマンさんはセガのハードで遊ばれていたそうですね。
ジャンクマン: そうなんですよ。うちの親父がパチンコの景品か何かで買ってきてくれたんです。「スーパーファミコンが欲しい」ってずっと言っていたのに、ある日親父が「おまえの好きなの買ってきたぞ!」と意気揚々と帰ってきて。見たらメガドライブだったんですよ(笑)。
当時はファミコン・スーファミ一強のような風潮でした。メガドライブはどちらかといえば「通向け」と言いますか。当時は「セガマニア」という言葉があるくらいだったので、少しマニア向けな印象がありましたね。でも、非常に質の高いゲームが多かったんです。結局、高校生くらいまでずっと遊んでいました。グラフィックも美しく、長く楽しめる素晴らしいハードでした。
――実際、メガドライブをプレイして、どんなところに惹かれたのでしょうか。
ジャンクマン: やっぱりハード性能の高さですね。当時、家庭用機とゲームセンターのアーケードゲームには、グラフィックや音質で明確な差がありました。しかし、メガドライブはその差をギリギリまで縮めていたんです。『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のような代表作はもちろん、『ストライダー飛竜』や『E-SWAT』といったアーケード移植作も印象的でした。特に『E-SWAT』のグラフィックの美しさは衝撃的で、当時の子供の自分にはゲームセンターの筐体の画面と遜色がないように見えましたね。
――ハードの性能が抜きん出ていたのですね。
ジャンクマン: 何よりも音が全然違いました。カセットを差し込んで起動した瞬間に、ぶわっとくるような音質です。抽象的な表現になってしまいますが、「音に殴られる」ような感覚でした。当時のブラウン管テレビは音質が良いとは言えませんが、起動した瞬間に「じゅわーん」と深みのある音が波のように押し寄せてくる。あの瞬間、子供ながらに鳥肌が立ったのを覚えています。
――同じテレビ環境でも、それほど違いがあったとは...。
ジャンクマン: 親父がメガドライブと一緒に買ってきてくれた『ランドストーカー〜皇帝の財宝〜』というアクションRPGもそうでした。音楽に鳥肌が立つような深みがありましたね。グラフィックも当時としては破格で、2、3日で一気にクリアした記憶があります。
メガドライブは、当時、任天堂ハードに対するライバル意識も強かったのではないかと思います。いかにハード性能で差別化を図り、ユーザーを楽しませるか。そして何より、大人っぽい雰囲気がありました。スーパーファミコンがパーティーゲームの側面が強かったのに対し、メガドライブは一人でじっくり楽しめるものが多かった。どこか海外のゲームのような匂いを感じさせ、大人を狙っていた気がします。
洗練されていると言うか、あるいはマニア向けと言うか...オタク心をくすぐる作品が多かったですね。グロテスクな表現があったり、血が出るような演出があったり。家族みんなで遊べるハードとはある意味対極にある、尖ったタイトルが多かったように感じます。それこそがメガドライブの最大の魅力だったのだと思いますね。
(取材・文:THE21オンライン編集部)
更新:03月24日 00:05