2025年04月09日 公開
観光地としても、日本人に馴染みの深いオーストラリア。近年は人口増加や空室率の低さから、不動産投資でも人気の市場となっている。2010年から豪州不動産投資の販売・サポートを手がけてきたGIMキャピタルプロフェッショナル(以下、GIM)代表の鶴美枝氏に、現地の不動産事情、同社の強みについて聞いた。(構成:横山瑠美)
※本稿は、『THE21』2024年7月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。
──日本の投資家の間で、豪州不動産が注目を集めているとか。その理由は何でしょうか。
【鶴】日本市場とはまったく異なる環境が不動産投資に向いていると、好意的に受け止められているからだと思います。
理由はいくつかあります。まず、オーストラリアが若くて伸びしろのある国だということは忘れてはならないでしょう。年齢中央値は37歳。ベビーブーマー世代と並び、25~39歳のミレニアル世代が世代別人口の中で最も大きな割合を占めています。年齢中央値が48歳の日本と比べると、国全体に活気がみなぎっている印象です。
理由は他にもあります。それは空室率が1%前後と極端に低くなっていることです。人口が増加傾向にあり、需要に住宅供給が追いついていないのです。
──空室率1%とはすごいですね!
【鶴】シドニーの都心ですと、1軒のテナント募集に対し、50人の見学者が来て、1週間以内に入居者が決定するのが一般的です。それほど競争率が高いのが、コロナ後の賃貸事情です。
日本の20倍の国土を持つオーストラリアの現在の総人口は、2022年の2626万人から97万人増の2723万人。オーストラリア政府は2034年には3100万人になると予測しています。人口減少トレンドに入っている日本とは対照的です。
物価上昇や土地価格の高騰によって建設費用もかなり上がっていますから、物件を新築するハードルはコロナ前より高くなっています。この空室率の低さは、今後もしばらくは続くことが予測されています。
──高い安定性が期待できる可能性が高いのですね。
【鶴】その通りです。オーストラリアでは「住宅は資産」という考え方が根づいています。オーストラリアにはレンガ造りの頑丈な建物が多く、地盤が固い上に地震がほぼありません。そのため、日本の物件と比べて、建物の資産価値が経年によって目減りするリスクがかなり低くなっています。物件は慢性的に不足していますから、大事に手入れをしていけば資産価値はむしろ上昇しがちです。
賃貸経営においては、オーナー(借り手よりも貸し手)が有利なのも豪州不動産が人気を集める大きな理由です。いったん貸したら賃借人の権利が強くなる日本と異なり、オーストラリアではオーナーの権利が強固に守られているのです。
オーストラリアでは、賃貸は1年間か半年契約がふつうですが、貸し出している最中に内部のダメージがないかどうかを、管理会社が半年に1度写真を撮ってオーナーに送付します。このため、遠隔地であっても安心して投資が可能であると言えます。
また、オーナー自身がオーストラリアを訪れた場合、1カ月程度前に通知すれば、テナントに連絡して内部を視察できますので、現状に対しての確認も可能になります。借り手とのトラブルで大家が泣き寝入りすることの多い日本とは違い、こちらの不動産市場は非常に健全です。
──オーストラリアが不動産投資に適した場所であることがよくわかりました。では今、物件を選ぶならオーストラリアのどこがお勧めでしょうか。
【鶴】シドニーやブリスベン、ゴールドコーストは価格がかなり上がっています。お勧めしたいのは、メルボルンですね。
中でも特にお勧めなのが、ザ・リッツ・カールトンホテルのビル内に併設された住宅「ウエストサイド・プレイス」です。場所はメルボルン最大のサザンクロス駅の目の前。正面には空港からの直行バス乗り場があります。ビル前にスーパーマーケットやアウトレットショッピングモールもあり、生活環境としても申し分ありません。
にもかかわらず、価格は5000万円台からあります。1年単位の賃貸だけでなく、Airbnbによる短期商業貸出(民泊)も可能です。
──リッツのブランドネームがあり、立地も品質も最上クラス。それなのにリーズナブルなのはなぜなのでしょうか?
【鶴】メルボルンのロックダウンは世界最長の262日間に及びました。この影響で、メルボルンの不動産市場はいまだに回復前の低い価格帯です。コロナ禍で建設が一時的に中断し、販売されたのが建設後となってしまったことも理由でしょう。
ただ、メルボルンはオーストラリア第1のシドニーを抜き、現在は最大都市となるほどの経済復興や人口増加によって、需要と価値が上昇し続けることが見込まれます。私どもGIMにはこれまでに40軒ものお申し込みがあるほど好評です。
鶴氏が特にお勧めする「ウエストサイド・プレイス」。メルボルン最大のサザンクロス駅の目の前で、ザ・リッツ・カールトンホテルのビル内に併設された都心高層住宅でありながら、価格は5,000万円台~と他都市と比べてリーズナブル。
「ウエストサイド・プレイス」の内装
──人気物件なのですね。鶴さんはなぜ豪州不動産業界に参入されたのでしょうか。
【鶴】私は住宅設備機器の会社の役員秘書を務めたあと、シドニーの大学院に留学し、法学修士取得後はオーストラリアの弁護士事務所に勤務していました。そこで現地の不動産の圧倒的な有利さに魅力を感じ、日本政府から法律調査依頼を受けたことを機に独立、今に至ります。
──15年に渡り実績を積み上げている秘訣は何でしょう?
【鶴】「正確性」と「倫理観」を大切にしながら、「お客様の満足と成功」をゴールに、専門家と協業してお客様をサポートしているからだと考えています。
GIMは最大ディベロッパーとも提携しており、5500戸の優良物件を取り扱っています。動画で間取りを見られる「バーチャル視察」もご用意しており、お客様から「各部屋の内部の特長がわかりやすい」とご好評いただいています。
日本の投資家の方々には日本人の弁護士や税理士、信頼できる現地の管理会社もご紹介しています。送金方法のご案内もしますし、提携銀行での口座開設同行も行なっています。地道なサポートによってお客様との信頼の絆が生まれ、今では複数の物件をご購入されているお客様も少なくありません。
コロナ禍で、「暮らし」がいかに大事かを再認識された方は多いでしょう。欧米諸国に比べてもオーストラリアの治安の良さ、住みやすさは際立っています。堅実で安定的な不労収入として不動産投資をお考えでしたら、ぜひ一度お気軽にご相談いただければと思います。
【鶴美枝(つる・みえ)】
GIMキャピタルプロフェッショナル株式会社 代表取締役。日本生まれ。日本の大手住宅設備企業で役員秘書に従事中、大学院で法学修士号取得。その後、シドニーの公立大学で国際商法を学び法学修士号を取得して二重修士に。現地の弁護士事務所に勤務中、日本政府から法律調査依頼を受けたことを機に独立。2010年、グローバル・インテリジェンス・マネージメント(現・GIM キャピタルプロフェッショナル株式会社)を設立。厳選したオーストラリア不動産の販売や不動産セミナーなどの事業を展開している。
更新:04月19日 00:05