数多くの投資や副業を実践し、年間収益1億円を達成した小林昌裕氏。「投資&副業初心者に最もおすすめのものは?」と聞くと、「都心の区分マンション投資」だという。その理由から、今後の物件価格や賃貸需要の見通しまで幅広く聞いた。(取材・構成=坂田博史)
※本稿は、『THE21』2023年9月号特集「インフレ時代の『お金』の新常識」より、内容を一部抜粋・編集したものです。
資産形成の理想形は、本業・副業・不動産投資の「収入3本柱」を構築することだと、私は考えています。まずは本業をしっかりと確立し、次に手間のかからない不動産投資を行ない、時間の余裕をつくって副業を行なうのです。
そして、この「手間のかからない不動産投資」の代表が、区分マンションへの投資です。
私の実体験から言えば、必要な時間は月に5分だけ。家賃の入金を確認して、不動産管理会社から来るメールを読んで返信すれば終了。ここに時間を使う必要がないので、副業をする時間がつくれるのです。
不動産投資は長期投資ですから、資産が増えるのを待ちながら、本業と副業で稼げば収入を増やすことができます。増えた収入を不動産購入時に組んだローンの繰り上げ返済に充てれば、完済が早まります。これが資産形成の最強の方法です。
区分マンションへの投資は、手間がかからないだけでなく、初心者が始めやすいというメリットもあります。
不動産を購入する際、重要になるのが、物件の「立地」と「価格」であることは言うまでもないでしょう。その点、区分マンションは、一棟アパートと比べてはるかに少額で購入できます。
中でもおすすめは中古物件。新築より安く、それまでの賃貸価格や入居率などの推移を確認すれば、立地の良し悪しも判断できるからです。
勤務先の信用度や個人の負債状況などで条件は違いますが、一般的な会社員であれば、数十万円から100万円ほどの頭金を用意すれば、あとはローンを組んで中古の区分マンションを購入することができると思います。
物件選びで「立地と価格が重要」というのは誰もが言うことですが、もう一つ、大事なチェックポイントがあります。
それが「修繕積立金」です。修繕積立金は、そのマンションの外壁やエレベーターなどの大規模修繕を行なうために、区分所有者が毎月積み立てているお金のこと。そのマンションの資産だと言うこともできます。
積立金の滞納者が多いと、必要な修繕が行なえません。あるいは、不足分を借金して修繕することになります。修繕積立金をチェックすると、こうした不健康なマンションがときどきあります。
相場よりも価格が安いのでお買い得なのかと思って調べたら、「修繕積立金が少額しかない」「借金がある」といったマンションが実際にありました。毎月の積立金額を急激に上げている場合なども要注意です。
マンションには、長期修繕計画がありますので、それを見て、計画通りに積立金が集まっているか、修繕が進んでいるかを必ず確認しましょう。
更新:11月21日 00:05