THE21 » キャリア » 名刺はスキャンして即ゴミ箱に...3拠点生活を可能にした「クラウド活用術」

名刺はスキャンして即ゴミ箱に...3拠点生活を可能にした「クラウド活用術」

2022年09月05日 公開
2023年02月08日 更新

佐々木俊尚(作家/ジャーナリスト)

 

連絡手段が多様でも「返事忘れ」を防ぐコツ 

――メールや電話に加え、LINEやメッセンジャー、スラックなど、今はいろんなコミュニケーションツールがあって、外部の人とのやり取りが複雑になっています。ツールを一本化するなど何か工夫されているのでしょうか?

【佐々木】それは相手に合わせるしかありません。メールで連絡してくる人もいれば、フェイスブックのメッセンジャー、ツイッターのDM、LINEの人もいて、色々です。それらを全部チェックするのが日課になっていますね。

ただ、連絡手段がバラバラなので、返事をするのを忘れがちです。ですから、連絡をもらった瞬間に、先ほどのタスクリストに「○○さんに返事」と記入するようにしています。連絡手段を管理するというより、必要な返事をタスク化するという考え方です。

――メールなどをチェックするタイミングはどうしていますか?

【佐々木】特段の理由はありませんが、朝一に必ずチェックします。毎朝起きてからスポーツジムに行くまでの1時間で、メールやメッセンジャーを全部チェックして、返事のしやすいものは返事して、返事に時間のかかるものは、午後からの仕事時間に丁寧に返信するのをルーティンにしています。

――お話をうかがっていると、「紙の資料のスキャンはその日のうちに」もそうですが、何事もルール化しておくことがポイントなんですね。

【佐々木】はい、なるべく日常にしていくことが大事だと思っています。例えば、僕の机の上には、今読んでいる本や書きかけの原稿に関する資料を除いて、紙は一切ありません。

その状態を日常にすることで、目の前に紙の資料があれば、「これを処理しなきゃ」というモチベーションにつながって、仕事もはかどりますよ。

 

【佐々木俊尚(ささき・としなお)】作家/ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部政治学科を中退後、1988年に毎日新聞社に入社。一貫して「事件」畑を歩き、オウム真理教事件をはじめとする多くの大事件・大事故を取材した。99年、IT系出版社へ移籍。以降は新聞記者時代に培った取材力と情報通信分野の知識を駆使し、ネット犯罪分野で多数のスクープを放つかたわら、ブログでの発信にも注力。現在は深い知見を下敷きに、多様なテーマで発信を行なう論客として知られる。主な著書に、『読む力 最新スキル大全』(東洋経済新報社)などがある。

(『THE21』2022年10月号特集「人生が変わる『整理術』」より)

 

THE21 購入

2024年12月

THE21 2024年12月

発売日:2024年11月06日
価格(税込):780円