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「出張ばかりなのに効率的な人」のデジタル活用術

2022年07月05日 公開
2023年02月21日 更新

岡田充弘(クロネコキューブ代表取締役)

タスク管理

「出張中は移動の連続で、集中して仕事ができない」と嘆くビジネスパーソンも多いだろう。しかし、クロネコキューブ代表取締役の岡田充弘氏は、数多くの出張で身につけた効率化のワザを駆使し、出張中の移動時間やすきま時間を活用して、効率よく仕事を終わらせてしまう。誰でもマネできる、デジタルを活用した出張術とは?

(取材・構成:塚田有香)

※本稿は、『THE21』2022年8月号第2特集『生産性2倍の最新「出張」術』 より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

書類や画像などの情報はグーグルドライブで管理

私が経営する2つの会社は兵庫県にありますが、東京をはじめとして全国各地に出張する機会も数多くあります。もともと会いたい人がいたり、現地でしか体験できないことがあれば、どこへでも飛んでいくタイプ。

ですから、オンラインでのコミュニケーションが浸透した今も、出張の頻度はコロナ前とそれほど変わっていません。

とはいえ私の場合、普段からどこでも仕事ができる仕組みを整えているので、出張の際も特別な準備はしません。会社の業務はなるべくメンバーに任せて、私が出社するのは週に一度のミーティングだけ。

それ以外は好きな場所で仕事をしているので、毎日ミニ出張を繰り返しているようなもの。そのため遠方へ出張するときも、移動時間が少し長くなるだけで、仕事のやり方はいつもと変わりません。

どこでも仕事をするには、情報や資料を一元化し、パソコンだけでなくスマホからもアクセスできるように設定しておくことが必要です。

スマホもパソコンと同じ環境で使うことができれば、出先でもすきま時間を有効活用してタスクをどんどん片づけられます。私はグーグルドライブを使ってパソコンとスマホを同期しています。

仕事で使う書類や画像などをすべてグーグルドライブに集約すれば、複数のデバイスから同じデータにアクセスできます。

書類はパソコンのマイドキュメントに入れ、画像は別フォルダに入れるといった具合では、データがバラバラになり、目当ての情報を探すのに手間がかかりますし、他のデバイスからは直接アクセスできません。月額250円ほど払えば、100GBまで保存できるので、データの上限を決めて使いこなせば容量もこれで十分です。

 

移動中や信号待ちの間もスマホでタスク処理

これが基本環境なので、パソコンが使えない状況でも、スマホさえあれば仕事ができます。私は電車などの移動時間はもちろん、横断歩道で信号待ちをするときも、スマホを取り出してタスクを処理します。アポを入れたり、メッセージを返したり、承認を出したりと、分単位の時間でできるタスクはいくらでもあります。

座って仕事をするのは、パワーポイントやエクセルによる資料作成、会計ソフトを使った事務作業など、パソコンでしかできない作業だけ。その場合は出先でカフェなどに入り、腰を落ち着けて作業できる環境を確保します。

またスケジュール管理はグーグルカレンダーを使い、それぞれの予定に関連するファイルを添付しています。例えばある企業を訪問するアポを入れたら、住所やお会いする相手の情報、打ち合わせで使う資料などを添付しておけば、カレンダーを開くだけで必要な情報を漏れなく確認できます。出張の際も、行きの新幹線や飛行機の中で予習しやすいので便利です。

なおグーグルカレンダーは会社のメンバーと共有し、私がいつどこで何をしているのかを常に把握できるようにしています。

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