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名刺なしで付き合える知人はいる? 「50代こそ可能なキャリアアップ」の考え方

2022年05月05日 公開
2023年03月31日 更新

前川孝雄(FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師)

 

50歳からの独立は、実はリスクを低くできる

――30年以上働いていれば、誰しもそれなりの知識と経験を蓄えている。ただ、歳を重ねるうちに、いつの間にかスキルを錆びつかせてしまう人も少なくない。それでは労働市場から歓迎されない中高年人材になってしまう。

「でも、スキルをうまく活用すれば、周りから高く評価され、自分自身も働きがいを持って取り組める仕事は、どこかに必ずあります」

――さらに前川氏は、50歳前後の人が今後の自分のキャリプランを組み立てるときは、いずれ独立することを意識してほしいと話す。

「今の会社に残っても、別の会社に転職しても、多くの人にはやがて定年を迎えるときがきます。人生100年時代では、そのあとにまだ長い人生が待っています。その点、独立すれば定年がありませんから、老齢になってからも社会とつながりを持ち、生きがいに満ちた人生を送ることが可能です。

独立と言っても、20~30代の若手が起業をするのとはまったくタイプが異なります。

若手の場合、ほとんど経験値がない中で、投資や融資で資金を集め、ゼロからビジネスプランを構築していかなくてはいけないため、ハイリスク・ハイリターンになります。

一方、50歳からの独立は、これまで自分が会社の中で培ってきた、人事なら人事、営業なら営業の経験値を、今度は社外で使い、稼ぎに換えるだけのことです。報酬のもらい先が勤務先一本だったものを、複数の顧客からもらえる仕組みに変えるわけです。

株式投資と同じで、収入源を分散するため、リスクが減ります。また、起業のようにゼロからイチを作る必要はないので、一層リスクを抑えられます。社員を雇わず、個人事業主のような形で開業すれば、資金もさほどいりません。

自分が本当にやりたい仕事を、ローリスクで、これまでの経験値を活かしながら、自分のペースでできる。これほどお勧めの働き方はありません」

 

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