2020年06月13日 公開
2020年06月13日 更新
モロッコでロックダウン中の軽キャンパー夫婦です。
最初の症例からわずか18日後に非常事態宣言を発令するなど、日本よりもよほど迅速だったモロッコのコロナ対策ですが、収束までにはほど遠い状況です。
終息するかと思えば再び感染者が増え、それが減ったかと思うと再びクラスターが、ということを繰り返しているのです
6月10日、モロッコ政府は非常事態宣言の延長を発表しました。
実に、3回目の延長となります。
モスクや公衆浴場は引き続き閉鎖され、カフェやレストランは営業を許されたものの、店内での飲食は禁止です。マスクなしの外出は、罰金か禁固刑です。
ただ今回は、地域により段階的に緩和措置が取られました。地域ごとに状況に大きな違いが出てきているからです。
ボクらのいる町エッサウィラは、外出制限がなくなりました。
ラッキーです!
3度目の延長でおよそ100日間のロックダウンになりますが、実は密かに「長期戦」を予想していました。
2月初旬、イタリアで感染者が急増していたとき、どこかで閉じ込められるのではないかと、びびびんと第六感が震えたのです。
そこで、当時はロックダウンなんて言葉は知りませんでしたが、たとえ身動きできなくなっても快適に過ごせる町を探したのです。
当時いたテトワン市は、世界遺産とマクドナルドがある中堅都市。街としてはなんら不満はなかったのですが、人が多いが故に不安なものを感じ、わざわざ900kmもドライブして引っ越して来たのです。
その後、テトワン市は感染者が増え続け、国内第3位のデンジャラスゾーンと化しました。
一方、わが家が選んだエッサウィラは人口8万人の小さな港町。感染者ゼロを更新し続けています。
恐ろしいほど、グッジョブ自分!です。
長期戦を覚悟していたので、宿泊所は巣ごもり用として厳選しました。
条件は8つ。
1 民泊
宿は、ほかの宿泊者から感染するかもしれないので。
2 Wi-Fi無料で無制限
テレビがないので、夜は動画鑑賞!
3 使いやすいキッチン
レストランが閉鎖するとは想像もしていませんでした。キッチンは生命線だったかも。
4 熱くて、湯量たっぷりのシャワー
びっくりするほど、情けないシャワーってありますから
5 大きな窓
アフリカなのに、窓がないと寒いです。
6 安全な駐車場
7 徒歩圏内に市場
8 ベランダか、ルーフバルコニー
たまに日光でもあたらないと、年寄りですから干からびちゃうので。
非常事態宣言が発令される前に家を見つけて、引っ越しました。
2LDKで家賃65,000円は、スペックと予算においてオーバーしていますが、日当たり最高で暖かいです。大きな食卓テーブルにパソコンを広げて、仕事に勤しんでいます。
日本のサラリーマンがリモートワークに苦労していたそうですが、ボクらは旅をはじめた15年前からのノマド。リモートワークこそが平常業務なので、なんら問題なし。
しかも普段は、軽自動車が寝ぐら。狭い車のなかで背中を丸めていたので、仕事環境は最高です。
重ねて、日本の緊急事態宣言中は仕事が激減。納期に追われずに、マイペースで仕事を進めています。
というわけで、2ヶ月間も巣篭もりしていながら、ストレスゼロ!
なんなら、冬までOK!
と、言いたいところですが、ひとつだけ想定外なことが。
残念な大家さんだったのです。
大家さんは、30代なかばのフランス人女性で独身。
英語が堪能で明るい人なんですが、動きが大雑把。悪く言うとガサツ。
ドアを勢いよく閉めるものだから、その音と振動がいちいちボクの心臓を止めてくれて、しかもナニしているの?ってくらいドアの開け閉めが多い。
そして、声が大きい。
とにかくでかい。
彼女の部屋は3階でうちは1階だというのに、間にワンフロアあるというのに、電話の話し声が直球で鼓膜に突き刺さるのです。
そしてどうやら無頼の寂しがり屋らしく、3日とあけずに友達を呼び、パーティ。
ただお酒を飲むだけならいいのですが、困ったことに彼女はセミプロの歌手。夜中に、ギター片手に歌うセルフカラオケ。集まってくるメンバーもミュージシャンなものだから、深夜になればなるほど宴たけなわ。パーカッションが枕を揺らします。
怒ったご近所さんが、わが家の呼び鈴を押しまくるという嫌がらせが始まったりして、ご近所さん戦争の勃発。夜間外出禁止とは思えない賑やかさなので、自粛警察さん、取り締まりをお願いします!
秋のコロナ第2波では、巣ごもりハウスの条件に「静かな大家さん」を追加します。
市場の様子。新鮮なイワシとイカを買って帰り、屋上でイワシを焼きました。
更新:12月04日 00:05