2020年06月22日 公開
2022年08月31日 更新
さてこのメカニズムが解明されると、これから先の未来予測として何がわかるのでしょうか。
未来予測に一番重要なことはその時代や瞬間を動かしている大きな力に気づくことです。今回紹介した例でいえば、搾取される側の個人の不満が水面下で大きな力を蓄えているという現実があり、その圧力が何かのきっかけでさまざまな形で爆発するシナリオを想定しておく必要があるのです。
とはいえ噴出の形まではわかりません。これから先、20年代前半に個人の不安や不満が引き金になって起きるサプライズが、香港の大規模デモのような形になるのか、韓国の日本製品ボイコットのような形になるのか、それともまったく違う形で現れるのか。ここは現実的なシナリオを考える想像力が問われる部分です。
一方で、圧力が高まるほど爆発の危険が高まっていることは、誰にでも実感できます。わが国で言えば、仕方がないとはいえ消費税を10%にしたタイミングで、合法とはいえ「桜を見る会」に5500万円の税金が使われていることが問題になり、そこで何やらスマートフォンからもNHKは受信料を取ることにしたらしいというニュースが流れています。
だから、民意の爆発の危険を想定しておくことは、2020年代を予測するにあたっての当然の前提なのです。
更新:11月22日 00:05