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「外出できないのにノルマは変わらない!」そんな営業パーソンが今すぐすべき5つのこと

2020年04月16日 公開
2023年02月21日 更新

後田良輔(ビジネス書作家・コラムニスト)

 

工夫4 近況のメールを送る

手書きの手紙は面倒くさいという人もいると思います。そんな人にお勧めなのは「近況のメールを送る」という方法です。

ただ、普通にメールを送るだけではもったいない。ぜひメール文に仕掛けを工夫しましょう。近況の報告をした上で、「そういえば〇〇という悩み(課題)があったかと思いますが、そちらはいかがでしょうか?」と文面の中に入れるのです。近況という部分で親近感を演出し、その流れで相手の課題を覚えている(=相手を気にかけているアピール)、そしてそれを手伝いたいと申し入れれば、心理的に「この人に相談しよう」と相手も思いやすくなるものです。

相手が誰であれ、外出はできないからといって、悩みや課題が先延ばしできるわけではありません。こんな時代だからこそ「実は誰かに頼みたいというニーズがある」ものです。たった1通のメールで、通常はコンペになる話が、指名発注なんて奇跡も起こりえますので、ぜひ試してみてください。

工夫5 長年会っていなかった人に電話する

さらにお勧めなのが電話です。リモートワークをしていると、ついついチャットやメールなどのデジタルコミュニケーションが主流になっていきます。だからこそ「あえて電話」を使ってみましょう。

しかも、長年会っていなかった人ほど有効です。年賀状離れの昨今ですが、年に1回、近況を教えてくれる人には、心がほっこりとして、何となく好感を持つ人も多いと思います。あの感覚がコロナ問題の中で、長年会っていなかった人への電話で演出できます。

「こんな時代になったので、どうされているかと思いまして」と話すだけでOKです。その流れで「何か困ったことはないですか?」と質問すれば、ビジネスの話に発展することもあります。たった数分で誰でもできることなので、やらない手はないと私は思います。

 

こんな状況だからこそ「気持ちを伝える」ことが重要に

コロナ問題の今だからこそ、原点に立ち返りましょう。営業は「あなたのことを考えています」「あなたの役に立ちたい」と相手に伝えることから始まります。テレビ会議などのツールやシステムをいかに使いこなすかを考えるより、相手を思う気持ちをどのように伝えるかをまずは考えてみましょう。

デジタルツールがどんなに発達しようとも、それを使っているのは、感情を持っている人間です。ほんの少しの工夫でコロナ問題の中でも、営業はうまくいくようになりますので、ぜひ試してみてください。あなたの成功をお祈りしています。

 

後田良輔(ビジネス書作家・コラムニスト)

1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。

著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。

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