2020年02月12日 公開
2024年12月16日 更新
常に世界の最先端の知識を取り入れ、新しい提案をすることも、同社の伝統と言える。
「一般に眼鏡の買い替えサイクルは3年弱と言われていますが、その際お客様に前回と同じ商品を提案するだけでは、別の店で買っても同じことです。だから我々は常に進化して、再来店されたお客様に、同じ値段でもより見やすくなった、汚れにくくなったというような新しい価値を提供することを心がけています」
こうした姿勢を体現するプロジェクトが、メーカーとタッグを組んでの商品作りだ。世界最大のレンズメーカー・エシロール社と2年をかけて開発し、100周年に合わせて発売されたのが「バリラックス m デザインフィット」だ。
仏エシロール社は世界最大のレンズメーカーであり、「バリラックス」は同社が開発した、世界初の境目のない遠近両用レンズだ。
「2014年にニコン・エシロール社のオリジナル製品である遠近両用レンズ『セルフィナ』を発売し、これが好評でした。そこで、さらにPC、スマホとモニター社会となった現代の目の使い方に合わせ、その商品を購入された方の声や要望を踏まえ、デザインの段階から関わったのが、今回の商品です。
より自然な見え心地を目指しましたが、中でもこだわったのが『斜めの動き』です。従来は、遠近両用レンズでの視線の動きは、上下が中心でした。目の前の本を読みつつ遠くを見る。手元のパソコン越しに正面の相手と話す、などですね。
ただ、スマホの登場により、PCとスマホを並べることが増え、『斜め』の移動も増えてきたのです」
2019年11 月の発売以来、遠近両用レンズへのニーズが高いアクティブシニア層を中心に好評を博しているという。
「遠近の境目で起こりがちな『ゆれ』や『ゆがみ』も少なく、他社製品はどうもしっくりこないという人こそ、試していただければその価値がおわかりいただけると思います」
高齢化が世界に先駆けて進む日本において行なわれたこのプロジェクトは、ニコン・エシロール社としても非常に大きな意味を持っているという。
創業100年を迎えた同社。今後、目指していくものとは。
「最近ではブルーライトカットレンズなどが話題ですが、今後も時代に応じ変化するニーズに対応することが重要です。
今までお客様にご支持いただいた接客技術を繰り返しながら最先端の商品と情報をお客様に提供し、お客様の『視』生活のレベルを高めてもらう。そして、そんなお客様からいただいた要望に対応すべく、さらに良い商品や情報を提供する。弊社はその繰り返しで成長してきましたし、これからもそのサイクルを日々、続けていくだけです」
本店のフィッティングコーナー。マンツーマンで本当に納得がいく眼鏡作りのお手伝いをすべく、居心地の良い空間作りにこだわっている。
更新:02月06日 00:05