2020年02月04日 公開
2023年02月24日 更新
それでは、2020年代の仕事の趨勢を考えるに当たってのヒントとして、いくつかの職種についてのこれからをシミュレーションしてみたいと思います。
例えば、コンサルタント職。これはマッキンゼーやBCGといった戦略ファームを指すけでなく、IT会社やマーケティング会社、その他様々な業務ソリューションサービスを提供する会社におけるコンサルタント職、ソリューション提供職など幅広く捉えていただければと思います。
コンサルタント職とは本来、高度な「教育」(知識や方法論を教えるもの)職に該当します。
企業の実業に対して外部がアドバイスするには「社内よりも専門性の高い知識やスキルを持っていて、それを社内でラーニングしたりナレッジ蓄積するよりもコストパフォーマンスが高いこと」が条件でした。
ところが今や、戦略であれマーケティングであれファイナンスやセールスであれ、方法論はコモディティ化しており、千数百円〜数千円、高くても数万円を出せば書籍やオンライン学習ツールで手に入ってしまうようになりました。
また、これまではその方法論の購入自体に価値を感じてくれる向きがありましたが、今や「その上で実行した結果が全て」。戦略や方法論だけを買ってくれる顧客は消失しつつあります。
そしてこれから、このナレッジの部分と戦略実行のサポートシステムの部分とにAIが侵食してくると思われます。現時点ではデータマーケティング分野などが主流ですが、戦略フレームワークをその企業や事業の状況、課題に適した形でどう使えば良いかを提案するAI、クライアント企業の事業情報、経営情報を解析した上で、もっとも望ましいと思われる戦略案を提示するAIなどが数年内に出現し、あっという間に実用化されると思います。
更新:11月25日 00:05