そのために必要なのが、議論をする前の準備です。まず、議論全体の流れを押さえておきます。商談でも、大きな流れとして「お互いのことを知る」「課題を特定する」「課題解決の提案をまとめる」「正式に提案する」「調整する」などの段階があります。
商談でどこまで話を進めるか、大きな流れがわかっていれば、自ずとその日の進行は見えてきます。こう考えると、初回の商談でいきなり「御社の課題への対応について提案させてください」と発言するのは、議論すべきポイントから大きくずれていることがわかります。
もう一つ、議論を進めるために大切なのは、「結論を出すための制約は何か」を調べておくことです。先ほどの例でも挙げたように、結論を出そうとしても別の人の意思決定が必要な場合があったりします。こうしたことはあらかじめ調べておいたうえで、会議や商談に臨みましょう。
面倒かもしれませんが、こうした一手間をかけるだけで、実のある議論になるかどうかが決まってきます。以前にも触れたように、会議や議論は参加者分の時間が費やされるものです。それを無駄にしないような準備はお忘れなく。
更新:11月22日 00:05