売買契約を結んだら、その契約書と重要事項説明書(宅地建物取引士が取引に必要な重要事項を説明した書類)を金融機関に提出し、融資の本審査を受けます。
他に、住民票や印鑑証明書、源泉徴収票、資産を確認できる通帳の原本なども提出します。
本審査を通過したら、次の金消契約に進みます。
正式名称は「金銭消費貸借契約兼抵当権設定契約」といい、融資を受ける金融機関との間で結ぶローン契約のことです。
ここで、融資事務手数料や登記費用、ローン保証料などの諸費用も含めた、詳細な借り入れ条件を決定します。
また、金消契約から物件の引き渡しまでの間に、火災保険にも忘れずに申し込みましょう。引き渡し当日から物件は自分の所有物になるので、その日から保障を開始できるように手続きをする必要があります。
売買代金から先に支払った手付金を引いた残金を決済し、物件を引き渡してもらいます。
ローンを利用する場合は、融資を受ける金融機関で行なうのが一般的です。
残金決済が済むと、司法書士が登記の手続きをします。また、登記費用や仲介手数料の残り半分も、この日に支払うことになります。
残金決済が済んだら、物件の鍵を受け取って、引き渡しは完了。晴れて、物件が自分の所有物となります。
残金決済と引き渡しをしたその日のうちに、賃貸管理会社と契約します。
賃貸管理会社は自分で探してもいいのですが、初心者の場合、購入した不動産会社が管理業務もしていれば、そのまま依頼するのが安心でしょう。
また、前の所有者と同じ賃貸管理会社にすれば、賃貸管理会社同士での引き継ぎの必要がなく、手続きがスムーズです。
ただし、賃貸管理会社との契約内容は、きちんと確認してください。特に解約については、3カ月前に申し出なければならない場合もあれば、1年前に申し出なければならない場合もあるなど、賃貸管理会社によって条件が異なります。今後、オーナーとして知識や経験が身につけば、他の賃貸管理会社に変えたくなる可能性もあるので、解約の手続きについて理解しておくことが重要です。
これで不動産投資生活開始!
確定申告も忘れずに
《取材・構成:塚田有香》
《『THE21』2019年9月号より》
更新:11月24日 00:05