2019年06月12日 公開
2019年06月20日 更新
のり(糊)は、ペンやノートと同様、よく使用される文房具です。
私が使っているのは、内部機構をコクヨが、外観をデザインオフィスnendoが担当した、コクヨの接着用品ブランド『GLOO(グルー)』のスティックのりです。
GLOOは複数の接着用品で構成されていて、テープのりもあるのですが、便利である反面、空になるのがわかりにくいため、スティックのりを使っています。
『GLOOスティックのり』は、円筒形ではなく四角い形なので、スティックのりにありがちな角の塗り残しを防げるのが特長です。
また、「しっかり貼る」タイプと、塗った個所が青く、しだいに透明になる「色が消える」タイプの2種類があり、私は「色が消える」タイプを愛用しています。
「四角」い形で角まで塗り、「視覚」でそれを確認できる。この「塗ったところがわかる」当たり前こそが、コクヨがGLOOで目指した『あたりまえを変える』の一つだと思います。
そして、nendoのコンセプトは、『小さな「!」を人に感じてもらうこと』。
転がりにくい四角い本体から気密性が要求される蓋部分の円形へ形状が変化する外観は一体感を重視し、多色使いをせず白がほとんどの本体は、企業名や商品名を目立たせずに、売り場でも使用シーンでも色で対象を引き立てるのが狙いだと、私は思います。
今年で100周年を迎えるドイツの建築や美術の総合学校・バウハウスの合言葉にもなった「形式は常に機能に従う」を、まさに実現したデザインであると思われます。nendo代表の佐藤オオキ氏もスタートは建築デザインであることから、nendoのデザインにもそれが反映されているではないかと私は感じます。
nendoはゼブラのボールペン『ブレン』のデザインも担当しており、今後も、このようなメーカーとデザインオフィスのコラボ商品が出てくることを期待しますが、そこに『あたりまえを変える』や『小さな「!」』のようなコンセプトがあると、単なる新商品を超えた楽しさを感じられるのではないでしょうか。
《写真提供:コクヨ〔株〕》
更新:11月22日 00:05