2018年09月17日 公開
2023年03月14日 更新
子供のいる人は、依然として「高学歴信仰」を持っている人もいるでしょう。「偏差値の高い大学に行かせれば、将来は安泰だ」と思い、我が子を小学生の頃から週4日も5日も塾に通わせている人は多いのではないでしょうか。「○○くんが行っているから、うちも」と周囲に影響を受けて行かせている人もいるかと思います。
しかし、私は学習塾にお金と時間をかけるのはムダだと思います。高学歴ブランドを手に入れるために東大や早慶に行ったところで、安泰とは限らないからです。就職は多少良いかもしれませんが、就職後の人生には影響しません。だから、目的もなく進学したところで価値はないのです。
私の周囲には、東大卒の人が何人もいますが、自分の子供を東大に行かせようとしている人をほとんど見たことがありません。それは、ただ単に東大に行かせても意味がないとわかっているからでしょう。
子供を教育するなら、別のことにお金をかけるべき。音楽やスポーツをさせて子供の才能が開花する手伝いをしたり、海外に留学させて見聞を広めてもらうほうが、よほど子供の人生が豊かになります。少なくとも、何も考えずに漫然と学習塾に通わせるのは、親も子供も不幸になるだけです。
以上で、私が疑問に思う旧来の価値観を挙げてきました。「捨てろ」と言われると、拒否反応を示す人はいると思いますが、そんな方も一度はご自身の価値観を見直してみてください。すると、どうでもいいことにとらわれていたことに気づくはず。
その呪縛から一つ解き放たれるだけでも、人生に明るい展望が開けてくること間違いなしです。
『THE21』2018年8月号
取材構成 杉山直隆
写真撮影 永井 浩
更新:11月23日 00:05