2018年06月22日 公開
2023年03月14日 更新
「良かれ」と思ってやっていることが「やりすぎ」で逆効果になっているものも少なくない。例えば、体を温める入浴やストレッチなどの運動は、約1時間後には深部体温を下げて寝付きやすくなる効果をもたらすが、もっと効果を上げようと熱いお風呂に入ったり、ハードなトレーニングをしたりするのは逆効果。いずれも交感神経を刺激して、覚醒へと導いてしまう。
「読書をする」という人も多いが、ここにもいくつか注意点がある。「昼光色」や「昼白色」の蛍光灯には、スマホと同様に脳を覚醒させるブルーライトが含まれる。しっかり読もうとすると、そうした環境に身をおきがち。入眠儀式が「本気で読書」にならないように注意しよう。その意味で内容も、ハラハラドキドキのサスペンスやミステリー、先が読みたくなるマンガ、仕事のモチベーションが上がるようなビジネス書などは避けたほうがよい。
そして、入眠儀式として最大の問題行動は「眠くないのにベッドに入ること」だ。どうしても不眠気味の人は「今日こそは早く寝よう」と早々にベッドに入りがち。結果、「ベッド=眠れない経験」が結びつき、ますます眠れなくなってしまう。
この悪循環を断ち切るには「眠くなったらベッドに入る」を儀式化することだ。眠れない時間を有意義な入眠儀式の時間に当てて、ベッドの外で過ごすようにすれば「眠れない焦り」も軽減するだろう。
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更新:12月02日 00:05