2018年07月27日 公開
2023年03月14日 更新
以上を前提として、日々、勉強に取りかかるときには、どのようにして集中力を高めればいいのか。
ここで知っておいていただきたいのが、脳にはタイプがあり、人によって違うということです。
人間は、「視覚」「聴覚」「身体感覚(触覚)」「嗅覚」「味覚」の五感覚によって、情報を知覚しています。そして、どの感覚が優位に働くかは、人によって異なっています。
多くの人は、視覚、聴覚、身体感覚のどれかが優位になっています。
視覚タイプの人は、集中力を高めるために、視覚を活用するのが有効です。
たとえば、「合格したら沖縄へ旅行する」と決めておき、勉強を始める前に沖縄の風景写真を眺める。すると、それが集中のスイッチになります。
聴覚タイプなら、自分に対する声がけをすること。
「9月9日のTOEICで750点を取る!」などと目標を声に出すことで、集中力がグッと高まるのです。
勉強前に好きな曲を聴いたり、自分にとって心地良いBGMをかけたりするのも効果的です。
身体感覚タイプの人には、脚や指でリズムを刻むことで集中できる人もいます。
また、触り心地の良い文房具やノートを使ったりするのも、集中のスイッチを入れることにつながります。
では、どうすれば、自分の脳のタイプがわかるのか。たとえば、次のようにして見分けられます。
「部屋や机の上が散らかっていると、気が散って集中できない」という人は、視覚タイプの可能性が高いでしょう。
「カフェや電車内など、雑音が多い場所では集中できない」という人は、聴覚タイプの可能性が高い。
「電子書籍ではなく、紙の本をめくりながらでないと、内容が頭に入らない」という人は、身体感覚タイプの可能性大です。
自分がどのタイプかわからなければ、世の中に紹介されているいろいろな集中法を試してみてください。そうすれば、「これならフロー状態に入れる!」という方法が、きっと見つかるはずです。
《取材・構成:塚田有香》
《『THE21』2018年7月号より》
更新:12月02日 00:05