2011年12月07日 公開
2024年12月16日 更新
※『THE21』2011年12月号 [総力特集]「管理職1年目」の教科書」より転載したものです。
「いまはとくに深く思考すること、
主体的に行動することが必要であると考えます」
人事本部ハンバーガー大学学長/部長 中村 浩
1964年、愛知県出身。人事本部ハンバーガー大学プロフェッサー 三木和江
1973年、富山県出身。
「若者を育てることに関しては、日本でナンバーワンの企業だと思っています」
人事本部部長ハンバーガー大学学長である中村浩氏が胸を張るように、日本マクドナルドは人材教育に並々ならぬ力を入れている。本社内にあるハンバーガー大学は、その象徴といっていいだろう。
その名前から、ハンバーガーづくりを教える学校としばしば誤解されがちだが、そこでつくられているのはハンバーガーではない、人なのだ。
「ハンバーガー大学はマクドナルドの創始者であるレイ・A・クロックが1961年にシカゴに創設した従業員の教育施設で、日本校は1971年の第1号店オープンの1カ月前に開校しました。創業時から一貫してピープル・ビジネスを謳っているとおり、当社の最大の強みは人です。また、人材の質が高くないと、企業理念であるQSC&V(クオリティ・サービス・クリンリネス、価値)を高いレベルで実現することができません。それゆえ、ハンバーガー大学における教育は欠かせないのです」(中村氏)
ちなみに、中村氏はこの7月より、ハンバーガー大学学長として着任。その中村氏によると、プロフェッショナルなどジネスパーソンを育てるというハンバーガー大学の基本的な考え方は、今も昔も変わらないが、求められる人材は、時代の影響や経営環境などによって変化するのだそうだ。
それでは最近の傾向はというと、とくにここ数年はリーダーの養成に力を入れているという答えが返ってきた。では、日本マクドナルドの考えるリーダーとは、どのような資質をもった人物をいうのだろうか。
「ポイントは2つあります。1つは、主体的に行動できるということ。受け身や指示待ちの姿勢ではリーダーシップは発揮できないし、組織も動かせません。もう1つは、深く考えられる人。いくら知識やスキルがあっても、それだけではダメなのです。何をどうすればお客さまの満足度が高まるかや、どういう伝え方をすればスタッフのモチベーションが高まるかなどを、つねに自分やスタッフの頭を使って考えられることが、現代はとくに必要だといえます。それができて初めて、知識やスキルが活きてくるのです」(中村氏)
更新:02月22日 00:05