2017年01月12日 公開
2017年01月26日 更新
政治に詳しいタレントとして知られ、情報番組などに出演する際には、率直に自分の意見を述べる姿が印象的な春香クリスティーンさん。その鋭いコメントの源泉にもなっているのが、国会見学や演説の傍聴などをする中で使い分けている2種類のノートだ。営業や仕事時の情報整理にも応用できそうなそのノート術についてうかがった。《取材・構成=川端隆人、写真撮影=長谷川博一》
春香クリスティーンさんが日頃、活用しているノートは二種類。そのうち、使い込まれた厚手のB5版ノートが「政治家ノート」だ。
「政治家の方にお会いしたときの記録をまとめたいという思いで、2012年に始めたノートです。これほど集まるとは思わずに、なんとなく始めたので、今になって『分厚くて丈夫なノートしてよかった』と思っています(笑)。
本当は形式をきちんと揃えたらきれいにはなると思うのですが、サインの大きさや書き方は人それぞれ個性がありますし、写真の枚数も違うので、完全には形式を決められないですね。一応は2ショット写真といただいた名刺、サインを1ページに、というのが基本です」
写真の横には、日付はもちろん、撮影場所なども書いてある。記憶喚起の助けにするためだ。
「記録しておけば、『この前、お会いましませんでしたっけ?』『ああ、あのときの、えーと』と言いながら名前が出てこない……といったことをなくせますよね。本当はお会いしたすべての人を記録できれば理想的だと思います。それはさすがに無理ですが、政治家の方については記録しておこうと。公人であり、快く写真を撮らせていただけるからというのもあります。次に会ったときに『○○でお会いしました』と話の種にもなります」
ある意味データベースでもある政治家ノート。デジタルツールではなく、あえて紙のノートにしたのはなぜだろうか。
「携帯に入っている写真は、埋もれてしまうんです。名刺も、書かれている情報だけならスキャンして整理もできます。でも、名刺にはモノとしての存在感もある。石原伸晃さんの名刺は形が面白いし(写真参照)、平沢勝栄さんの名刺は木でできているんです。こういうデータにならないことをそのまま残しておきたいんです。あとは、やはりサインを書いてもらうということは大きいですね」
ちなみに、このノートの並びは完全な時系列ではない。A議員の隣にB議員のサインはお願いしづらい……といった配慮から、ページを飛ばしたりすることがあるためだ。
「こちらが勝手に気を遣っただけなんですけどね(笑)。でも、時系列で並んでいなくても、ノートだと探すときにはさほど困りません。『この人は最初のほうのページだったはず』『たしか真ん中あたりの右ページ』といった感覚的な記憶が残っているから。これも、デジタルデータではできないことですよね」
更新:11月22日 00:05