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人工知能(AI)のプログラミングには40代が適している

2016年10月11日 公開
2016年10月11日 更新

清水亮(UEI代表取締役社長)

40代でプログラマーを目指すのは難しい

プログラミングを学ぶと、「プログラムを書く」という実質的なスキルだけでなく、「実生活やビジネスのさまざまな場面でも応用が利く有意義なスキルが身につく」と話す。

「プログラミングでは、こちらが『期待する通り』ではなく、『プログラミングされた通り』に動きます。よって、あいまいな指示ではなく、正確な指示を出すことが重要になります。つまり、『どう指示を出せば思い通りに動いてくれるのか』を考えるのがプログラミングです。
プログラミングを学ぶとどんなスキルが身につくかと聞かれたら、私は次のように説明しています。1論理的な思考、2情報を適切に分類し、活用する方法、3最小の手間で正確な仕事をこなすための思考法、4知らない人と知恵を共有する方法、などが身につきます」

そこで気になるのは、40代からプログラミングを習得することは可能なのかということだ。

「40代になると、管理職や後輩を指導する立場になるので、自分以外の存在を意図通りに動かす方法を知らなければなりません。組織や仕事に関するさまざまな問題をプログラミング的な視点で捉え直すという意味で、教養として学ぶことには意義があると思っています。たとえば関連する本を読んでみたり、言語を一つ習得して簡単なプログラムを書いてみる、といったところでしょうか。
ただ、本格的なプログラミングのスキルを身につけることについては、私は否定的な意見です。プロになるためには複数の言語を使いこなす必要がありますし、今はライバルも多い。40代からプログラマーを目指すのは、囲碁や将棋のプロを目指すようなものです」

 

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著者紹介

清水 亮(しみず・りょう)

ギリア〔株〕代表取締役社長

新潟県長岡市生まれ。プログラマーとして世界を放浪した末、2017年にソニーCSL、WiL LLC.と共にギリア株式会社を設立、「ヒトとAIの共生環境」の構築に情熱を捧げる。東京大学先端科学技術研究センター客員研究員。主な著書に、『教養としてのプログラミング講座』(中央公論新社)、『よくわかる人工知能』(KADOKAWA)『プログラミングバカ一代』(晶文社)などがある。

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