2016年07月15日 公開
2023年05月16日 更新
手軽に聴くことができるラジオ講座だが、ただ聴いているだけでは英語力は上がらない。では、どのように活用すればいいのか、『入門ビジネス英語』の講師を務める柴田真一氏にうかがった。
NHKのラジオ講座のメリットは、語学学習の「質」と「量」を両方高められることです。とくに英語は10の講座があり、内容やレベルもさまざま。学習の目的やレベルなどで自分に合ったものを選べます。
リスニングを強化するものもあれば、ネイティブ並みの英語力をつける講座もあって、多種多様なリスナーのニーズにこたえてくれる。その一つひとつの番組制作に、多数のスタッフが関わって何度もネイティブチェックを受けており、質の高い学習教材であると感じます。また、テレビと違い、耳からの情報だけで理解することで、より精度は高まります。
今は、NHKネットラジオ「らじるらじる」でも聴けますし、聞き逃してもストリーミング放送があります。時間や場所の制約も少ないので、忙しい人でも習慣化しやすいはずです。
私は現在、『入門ビジネス英語』の講師を務めていますが、以前は、20年間にわたり、銀行員として海外で勤務していました。そこでの経験をベースに、講座では実践的なコミュニケーションの向上を目指したカリキュラムを心がけています。いくら単語やフレーズを知っていても、どんな場面で、どのようなタイミングで使うのかを知らなければ、自信を持って話せないからです。
たとえば、ミーティングで役立つ表現に「I have something to say(ちょっといいですか)」があります。日本人は相手が話し終えてからでないと発言してはいけないと考えがちですが、外国人は相手が話している途中でも、このフレーズを使って躊躇なく割り込みます。
『入門ビジネス英語』でこの表現を紹介したときも、そのシチュエーションを想定し、同僚の発言に割って入る様子を再現しました。するとリスナーは「こんなふうに使ってよいのだな」と理解し、同じような場面で自信を持って使えるわけです。
更新:11月22日 00:05