2014年12月16日 公開
              2024年12月16日 更新                
             
            
           
          
            
	《『THE21』2015年1月号より》
	
	 
	なぜあの人は定時に帰り成果を出せるのか?
	 仕事における生産性を高めることは、すべての企業、そしてビジネスマンにとって重要な課題。そのためにはまず、やるべきことを先送りせず、「すぐやる」ことが必要です。
	 しかし、やらなければならないのになぜか着手できない、判断や決断がなかなかできないという悩みを持っているビジネスマンは多いでしょう。
	 そこで、『THE21』2015年1月号の 総力特集「仕事をすぐやる人vs.ためこむ人」では、目の前のやるべきことをすぐやり、仕事のスピードを上げ、ムダを省き、短時間で成果を上げる方法について紹介していきます。
	 
	 第1部「達人たちのスピード仕事術」では6人のプロたちの「すぐやる」ための工夫について、自身の体験を交えてお話しいただきました。
	◇大山健太郎(アイリスオーヤマ社長)
	徹底した「即断即決」が人と組織を強くする
	◇安渕聖司(日本GE代表取締役)
	仕事全体を俯瞰すれば「すぐやる」ことが見えてくる
	◇斎藤敏一(ルネサンス会長)
	「人を巻き込む」ことで、スピーディな仕事を実現する
	◇谷原 誠(弁護士)
	多忙を極める弁護士の「即レスメール術」
	◇兒玉圭司(スヴェンソン社長)
	「イメージの力」が即断即決を可能にする
	◇笹川友里(TBSアナウンサー)
	「とっさの判断」ができるよう徹底的にイメトレしています!
	 お話の中でのポイントから、次にあげる4つの力を磨くことで、「すぐやる」人に近づけるのではないでしょうか。
	 
	「すぐやる」ために必要な4つの力
	
		〔1〕段取り力
	
		<こんな人は要注意!>
		・優先順位がつけられない
		・タスク管理ができない
		・簡単な仕事から手をつけている
	
		 「「すぐやる」ことは大事だが、なんでも闇雲にすぐやれば良いわけではない」と話してくれたのは、日本GE代表取締役の安渕聖司氏(写真:上)。仕事には優先順位がある。つい簡単な仕事から片づけようとしがちだが、難しく重要な仕事を先にやるべき局面もある。優先順位を正確につける方法としては、「会社全体を俯瞰する視点を持つこと」が重要だ。自分がその仕事をすることで業務がどう流れるのか。それを意識してみよう。
 「「すぐやる」ことは大事だが、なんでも闇雲にすぐやれば良いわけではない」と話してくれたのは、日本GE代表取締役の安渕聖司氏(写真:上)。仕事には優先順位がある。つい簡単な仕事から片づけようとしがちだが、難しく重要な仕事を先にやるべき局面もある。優先順位を正確につける方法としては、「会社全体を俯瞰する視点を持つこと」が重要だ。自分がその仕事をすることで業務がどう流れるのか。それを意識してみよう。
	
		 弁護士の谷原誠氏(写真:下)は、「メールは即レスが基本」と話す。一見、効率が悪いように思えるかもしれないが、実は時間をかけて考える必要のある内容以外は即レスしたほうが効率が良い。いったん開いたメールの返信を先送りすると、再度開いたときに読み直し・返信の考え直しをする必要があるうえ、開いたきり返信を忘れる恐れもあるからだ。
 弁護士の谷原誠氏(写真:下)は、「メールは即レスが基本」と話す。一見、効率が悪いように思えるかもしれないが、実は時間をかけて考える必要のある内容以外は即レスしたほうが効率が良い。いったん開いたメールの返信を先送りすると、再度開いたときに読み直し・返信の考え直しをする必要があるうえ、開いたきり返信を忘れる恐れもあるからだ。
	
		 このように、やるべきことの段取りをまずは考えよう。
 
	 
	
		〔2〕決断力
	
		<こんな人は要注意!>
		・メニューを決めるのが遅い
		・小さなことで悩む
		・一人で抱え込む
	
		 今回ご登場いただいた経営者に共通していたのが「意思決定の速さ」だ。とくに、安渕氏とアイリスオーヤマ社長の大山健太郎氏(写真:上)は、「変化の激しい世の中に対応するためには、意思決定を滞らせてはならない」という趣旨の話をしてくれた。
 今回ご登場いただいた経営者に共通していたのが「意思決定の速さ」だ。とくに、安渕氏とアイリスオーヤマ社長の大山健太郎氏(写真:上)は、「変化の激しい世の中に対応するためには、意思決定を滞らせてはならない」という趣旨の話をしてくれた。
	
		 大山氏の決断の速さを象徴する商品開発会議、iPadを使った決裁システムなどは、本文で紹介したとおり。伸びている会社は、会社全体で「すぐやる」を徹底しているのかもしれない。
	
		 卓球の指導者という異色の肩書きを持つスヴェンソン社長の兒玉圭司氏(写真:下)は、卓球で培った力がビジネスにも活きていると話す。自分の置かれた状況を冷静に判断し、瞬時に次の策を見極める決断力。それが、仕事をすぐやる力につながっている。
 卓球の指導者という異色の肩書きを持つスヴェンソン社長の兒玉圭司氏(写真:下)は、卓球で培った力がビジネスにも活きていると話す。自分の置かれた状況を冷静に判断し、瞬時に次の策を見極める決断力。それが、仕事をすぐやる力につながっている。
	
		 「決めるのが苦手」という人もいるだろう。そんな人は、ますランチのメニュー決めなど、小さなことから「即断」を心がけてみてはどうだろうか。
 
	 
	
		〔3〕巻き込み力
	
		<こんな人は要注意!>
		・人に相談するのが苦手
		・得意分野をわかっていない
		・他部門の人と交流がない
	
		 TBSアナウンサーの笹川友里さん(写真:上)は、生放送の番組はオンエア一終了後、なるべく早く局内でVTRを見直すようにしているという。その際、先輩アナウンサーからその場でアドバイスをもらうことも多いそうだ。このように、ときには周囲の力を借りることで、滞っていた仕事がすぐに進むこともある。
 TBSアナウンサーの笹川友里さん(写真:上)は、生放送の番組はオンエア一終了後、なるべく早く局内でVTRを見直すようにしているという。その際、先輩アナウンサーからその場でアドバイスをもらうことも多いそうだ。このように、ときには周囲の力を借りることで、滞っていた仕事がすぐに進むこともある。
	
		 ルネサンス創業者の斎藤敏一氏(写真:下)も、巻き込み力に優れた人だ。自分の趣味の活動に会社の上司を参加させるなど、周囲の人の理解を得て、やりたいことを最短距離で実現してきたと言える。
 ルネサンス創業者の斎藤敏一氏(写真:下)も、巻き込み力に優れた人だ。自分の趣味の活動に会社の上司を参加させるなど、周囲の人の理解を得て、やりたいことを最短距離で実現してきたと言える。
	
		 日本GEの安渕氏も、悩んだり迷ったりしたときに他者の力を借りることの重要性を説く。ただし、遠慮してなかなか助けを求められないという人もいるだろう。そういう人は逆に、日頃から自分が周囲の人に、有益な情報を提供するよう心がけてみよう。そうすれば、いざというときに躊躇せず、力を貸してもらうことができるのではないだろうか。
 
	 
	
		〔4〕集中力
	
		<こんな人は要注意!>
		・締切まで余裕があると進まない
		・別の仕事が気になってしまう
		・そもそも雑念が多い
	
		 「すぐやる」ための実行力の鍵となるのが集中力である。やるべきことを目の前にしても、他の仕事が気になってしまったり、なかなか気乗りせす進まないということは誰しもあるだろう。 スヴェンソン社長の兒玉氏は、集中力を高めるためには、逆にリラックスの方法を知ることが重要と説く。集中している状態とリラックスしている状態の差が大きいほど、いざというときに集中力が高まるからだ。リラックスの方法として、自ら指導する卓球選手たちにも勧めているのが、軽いストレッチや百面相。顔の筋肉を動かすと、身体の筋肉もほぐれるそうだ。 
	
		 アイリスオーヤマの大山氏は、あえてギリギリに取りかかることで集中力を高めているという。確かに、リミットが迫っていると思うからこそ、人は集中できるもの。ただし、これを真似するには。仕事量と自分の実力を把握したうえで、いつやるのかを決めて実行する必要がある。
 
	<掲載誌紹介>
	 2015年1月号
2015年1月号
	
	<読みどころ>年末年始のあわただしい中、今ほど「仕事を速く終わらせなければ!」と痛感する時期はないのではないでしょうか?
	そのためには、何事も「すぐやる」ことが不可欠。
	にもかかわらず、なぜ、なかなか仕事に手を付けられないのか、仕事がはかどらないのか。
	経営者から弁護士、アナウンサーまで各界の達人たちに、「仕事をすぐやる」コツをうかがいました。
	ぜひ参考にしていただき、すっきりした気持ちで年末年始を迎えてください。
	
	 
	
