2013年12月27日 公開
2023年01月05日 更新
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あえて立ち止まる時間を作る
◆以下に当てはまる人は要注意◆
・土日もかならずどちらかは仕事。残りの休日は寝るだけ
・目の前にある仕事を片付けているだけで、いつの間にか日が暮れる
・時間が惜しいので、人と雑談をするのも嫌だ
「スピード仕事術」というとどうしても「1分1秒を惜しんで働く」と考えがちだが、意外にも多くの人が「あえて立ち止まる時間を持つことの重要性」を指摘している。
たとえば山本真司氏は週のうち数時間を「何もせず、ただ考える時間に当てる」というし、戸塚隆将氏も休日にそうした時間を設けることにしているという。
ヤフーの川邊健太郎氏もまた、どんなに忙しくても自分の趣味の時間を大事にすることを忘れない。そして釣りをしているときといった「あえてボーっとする時間」にこそ、アイデアが生まれてくるという効能もあるという。
そして出口治明氏が指摘するように、そうした時間で自分を高める活動をすることが、長期的には自分の仕事力向上につながっていくことになるのだ。
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早め早めに段取りをする
◆以下に当てはまる人は要注意◆
・To Doリスト?そんなものは新人のやることだ
・いつも締め切り間際にならないと、なかなかエンジンがかからない
・来週の仕事がなんとなく心配で今の仕事に集中できない
To Doなんて新人のやることのように思われがちだが、世界のエリートにもTo Doを書いている人、そして「帰宅前に翌日のTo Doを書き出すようにしている」人が多かったと戸塚隆将氏は指摘する。
確かに前日に段取りを立てておくことで、翌日すぐに仕事に取り掛かることができる。
さらに、1カ月先の大きな仕事などについても、「段取りを立てて細切れの工程に分ける」ことを勧めるのは山本真司氏。こうして細切れになった段取りの工程を少しずつでも進めていくことで、気分的にもラクになるという効果がある。
To Doや段取りとは「頭のワーキングメモリを増やす」ことにつながる。頭をスッキリさせれば集中力も高まり、仕事の速度も上がるということを肝に銘じておこう。
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全部自分で抱え込まない
◆以下に当てはまる人は要注意◆
・「自分の仕事は自分で完結させる」が私のプライド
・人に頼んだり任せたりするのは相手に迷惑だ
・上司はつねに部下より仕事ができなくてはならない
いつも「忙しい忙しい」と言っている人は、結局不必要な仕事まで自分で抱え込んであっぷあっぷになっていることも多い。責任感といえば聞こえがいいが、それで周りに迷惑をかけるようでは問題だし、とくに立場が上になれば被害はより拡大する。
吉田穂波氏は「子育てを人に頼るなんてとんでもない」という間違ったプライドを捨てた瞬間、すべてがうまく回り出したと言う。また、出口治明氏は、「新人のうちは上司に仕事の優先順位を徹底的に聞いてしまっていい」とも言う。確かにそのほうが本人にとっても上司にとってもムダな時間がなくなる。
また、上司の立場から「カミングアウト」を提唱するのが山本真司氏。つまり、上司や先輩だからといって虚勢を張らず「自分もわからない」と言ってしまえば、抱え込むという悪癖から逃れられるのだ。ムダなプライドは百害あって一理なしだ。
<掲載誌紹介>
<今月号の読みどころ>
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更新:11月25日 00:05