
ビジネス書を中心に、1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier(フライヤー)」(https://www.flierinc.com/)。これまで約4,300冊の書籍をご紹介してきました。
本記事ではフライヤー編集部が、特にワンランク上のビジネスパーソンに読んでほしい本をピックアップ。今回は「5月のメンタルダウン対策」をテーマに、選りすぐりの3冊をお届けします。

4月の忙しさが一段落し、どっと疲れが出やすい5月。気のゆるみや疲労の蓄積から、心身の不調を感じ始める人も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめしたいのが、『ブレインメンタル強化大全』(樺沢紫苑/サンクチュアリ出版)です。本書では精神科医である著者が、「睡眠」「運動」「朝散歩」「生活習慣」「休息」の5つの観点から、心身を強く健やかにする「100の具体策」を紹介しています。本記事では、その中から3つを厳選してお伝えしましょう。
まずは「睡眠不足の解消」です。睡眠時間が6時間以下の人は、うつ病のリスクが6倍近く高まるのをご存じですか? ほかにも、がんや心筋梗塞、糖尿病など、多方面に悪影響を及ぼす可能性があります。それを回避するためにも、7時間程度の質の良い睡眠を心がけたいものです。
2つ目は「15分の朝散歩」です。精神の安定には、"幸福物質"と呼ばれる脳内物質・セロトニンの分泌が欠かせません。そのために実践したいのが朝散歩です。朝日を浴びたり、リズム運動をしたりすることでセロトニンが活性化し、「今日もがんばろう!」と前向きな気持ちになれるのです。
朝散歩は、できれば毎日、起床から1時間以内に行うのが理想的。さわやかな5月の朝に、始めてみてはいかがでしょうか。
そして最後は「規則正しく食べること」。100歳以上の日本人を対象にした調査では、9割が「3食きちんと食べている」と回答したそうです。栄養バランスのいい食事をしっかり摂ることが、不調改善の基本なのです。
生活リズムを整え、しっかり眠り、適度に体を動かすこと。まずは、できることから始めてみませんか。

いつも前向きでいようと思っていても、なかなかそうはいかないもの。それは気持ちの弱さではなく、人間の"構造上の問題"かもしれません。
スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンによる『メンタル脳』(新潮社)によると、不安などのネガティブな感情は、人間が生き延びるために必要なものなのだそうです。人間は狩猟採集時代から「不安」という感情を働かせることで、病気や飢え、動物の襲撃といった危険を回避してきました。つまり、人間の脳はもともとメンタルが落ち込みやすい構造になっているのです。
さらに、長期間ストレスにさらされると、脳は危険を察知し、「引きこもって自分を守ろう」とするために「気分の落ち込み」という感情を生み出します。落ち込むと外に出たくなくなるのは、そのためなのです。
とはいえ、その状態が続くのはつらいもの。そこで著者が勧めるのが「運動」です。運動は身体だけでなく、ストレスから脳を守る力も高めてくれるといいます。うつの要因とされるドーパミン不足や扁桃体の過活動、身体の炎症などにも効果があり、もっとも手軽なメンタルダウン改善法だといえるでしょう。
同じ著者の『運動脳』によると、有酸素運動を20分(体力に余裕があれば30〜45分)、週2〜3回行うことで、ストレス耐性の向上につながるとのこと。とはいえ、身体を動かすことであれば種類は問わず、心拍数が上がるような激しい運動でなくても構いません。
本書を読むと、心と身体が密接につながっていることを実感できるはずです。無理のない運動習慣を取り入れ、メンタルを整えていきましょう。

3冊目は、シリコンバレー発の最新休息法を紹介した『スタンフォード式 最高の休み方』(鈴木亜佐子/すばる舎)。激しい競争社会を走り続ける現代人に向けて、効率よく心身を整える方法を教えてくれます。
日本には「休みを取りにくい文化」があるといわれますが、シリコンバレーでも似た現象が起きているそうです。ただし、日本のように周囲への遠慮から休めないのではなく、厳しい成果主義が背景にあります。仕事の高い成果や自己成長が求められ、ハードワークが半ば"当たり前"とされているのです。
日本のビジネスパーソンも、同じようなプレッシャーを感じている人は多いはず。休日でも「休めた気がしない」と感じるのは、その影響もあるのかもしれません。
そんな環境でも効率的に休息し、パフォーマンスを高める方法として紹介されるのが、「NSDR(Non-Sleep Deep Rest)」です。グーグルCEOのスンダー・ピチャイ氏も実践しているという、短時間で心身をリラックスさせる休息法です。
まずは椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばし、目を軽く閉じます。鼻からゆっくり息を吸ってお腹を膨らませ、口からゆっくり吐く。この動作を1分間で5回繰り返します。続いて、つま先から頭まで順番に緊張をほぐしながら、呼吸に意識を向け、「休息してもいい」と自分に許可を出します。
NSDRを実践すると、深いリラックス状態に入り、短時間でもしっかり休めた感覚を得られるでしょう。職場や外出先でも気軽にできるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
更新:05月08日 00:05