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プロビジネスマン6人の「仕事力が高まる読書法」

2012年09月19日 公開
2022年12月08日 更新

『THE21』編集部

読書法

『THE21』2012年9月号総力特集[仕事力が高まる「本の読み方」]では、6人の読書家の方々に、仕事や人生に効く本の読み方、活かし方を教えていただいた。6人のお話を総合してみると、4つのポイントが浮かび上がってきた。

※本稿は、『THE21』2012年9月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。

<お話をうかがった人とテーマ>

桑原豊(ワタミ〔株〕代表取締役社長):“心に強く響いた本”は何度も読み返す
村上太一(〔株〕リブセンス代表取締役社長):成功談だけでなく失敗談にこそ注目する
夏野剛(慶應義塾大学特別招聘教授):他人の人生を疑似体験し思考の幅を広げる
名越康文(精神科医):「仕事に役立てる読書」と「心を取り戻す読書」
庵原リサ(日本サブウェイ〔株〕取締役マーケティング本部長):簡単な本から始めてステップアップしていく
高島宏平(オイシックス〔株〕代表取締役社長):壁にぶつかるたびに相談相手となる本を選ぶ

 

身になる読書の条件〔1〕 成功者たちの考え方に学ぶ

仕事にも人生そのものにも役立つビジネス書といえば、成功者の自伝を思い浮かべる人は多いだろう。特集の取材のなかでも、多くの人が成功者の自伝からは学ぶべき点が多いと話していた。

最年少上場で話題のリブセンス社長・村上太一氏(写真:左)は、学生時代から多くの経営者の自伝を読み、役立ててきたという。たとえば同じベンチャー起業家であるサイバーエージェント社長・藤田晋氏の本は、創業期を乗り越えるモチベーションに影響したそうだ。

また村上氏の場合、成功談だけでなく、失敗談からも同時に学び取り、「転ばぬ先の杖」としている。

精神科医の名越康文氏も、尊敬できる著者の本を中心に読むという。なかでもお勧めに挙げている植島啓司氏や桜井章一氏らの「一瞬の勝負」の仕方は、生きるうえで参考になるそうだ。

 

身になる読書の条件〔2〕 立ち位置に合った本をキャリアに役立てる

ワタミ社長・桑原豊氏は、「そのときどきのなりたい自分を投影したキーワードを設け、それにしたがって本を選んできた」と、自らの読書習慣を振り返る。社会人になりたてのころは、「外食産業」。

30代、40代では「リーダー」。そして現在、50代では「人間力」や「生き方」を追求する。自分に必要な本を選んできたら、結果的にそうなったということだが、読むべき本が選べない人は逆に「自分にとってのキーワード」を先に考えてみるのもいいかもしれない。

日本サブウェイ取締役の庵原リサ氏も、自分の立場に応じた本を選んで役立ててきている。キャリアに悩んだときは、大企業の女性CEOのエッセイを。ファイナンスについて学ぶ必要があるときは、まずは入門書から。同様の悩みをもつ人には、そのまま庵原氏のセレクトが役立つだろう。

 

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