2023年08月04日 公開
2024年12月16日 更新
「日本一売る不動産営業マン」として業界にその名を知られる天田浩平氏。その天田氏が、理想的な体制でより多くのお客様に不動産投資の魅力を広めたい、と立ち上げたのが(株)エイマックスだ。
創業直後のコロナ禍にも関わらず、業績は好調。今年は売上100億円の大台を目指しているという。なぜ創業4期目の会社がそれほど支持を集めているのか? その秘密をうかがった。(取材・構成:石澤寧、写真撮影:長谷川博一)
【天田浩平(あまだ・こうへい)】
(株)エイマックス代表取締役。神奈川県横浜市出身。大学卒業後、2007年に投資用中古マンションを扱う不動産会社に入社。09年、自らも中古ワンルームマンションを購入し、不動産投資を開始。14年、提携金融機関のキャンペーンで融資実行件数全国1位(年170戸)を記録し、以降5年連続で販売記録を更新。19年には年間販売戸数387戸を達成し、「販売戸数日本一の不動産営業マン」と話題になる。20年2月に(株)エイマックスを設立。著書に『マンション投資の「ルール」は私が教えます』(講談社)などがある。
――2020年の創業以来、「中古ワンルームマンション投資」の分野で、着実に業績を伸ばしておられますね。
【天田】はい、おかげさまで。昨年度の売上は82億円でしたが、今年は100億円を超える見込みです。これもたくさんのお客様から支持をいただいているおかげです。
――それだけ顧客から支持されるのは、どんな秘密があるのですか?
【天田】まず挙げられるのが、「最小リソースの経営」であることですね。業務の拡大に伴って社員数も増えましたが、それでもアルバイトを入れても30人程度。それで売上100億円を目指していますから、かなり効率的な人員体制だと思います。
また、リピーターや既存のお客様からのご紹介が多く、広告費を極力抑えることができています。他にも事務所の家賃など様々な費用を抑え、低コストの経営体制になっています。
――「最小リソースの経営」は、顧客にとってどのようなメリットにつながるのでしょうか。
【天田】必要以上のコストを抑えることで、本当に大事な「物件の仕入れ」に注力できます。
実はこの業界では、物件の仕入れルートも売る値段も、会社の規模による差はほとんどありません。差がつくのは、仕入れの際にどこまで自社の利益を削れるか。
大きな組織はコストがかさみがちで、大手でも、良い物件なのに利益が薄い「Aランク物件」に手が出せない、ということが起こります。BランクやCランクの物件のほうが利幅は取れるため、そちらをお客様に勧めるケースもあるのです。
当社は、良い物件であれば利益が薄くても積極的に仕入れることで、お客様に「Aランク物件」を提供できます。この点については他社さんには負けない自信があります。
当社の「A‒MAX」という社名は、「お客様の資産(Asset)の最大化(MAX)をサポートする」という理念からきています。その実現のために、これからも不動産価値の高い東京のAランク物件にこだわっていきます。
――天田さんご自身も、中古ワンルームマンション投資を行なっておられると聞きました。
【天田】前職でお客様にお勧めするかたわら、24歳のときに自分でも物件を購入しました。それで改めて、その良さを実感して、コツコツと数を増やしてきました。私自身のオーナーとしての経験や実情をお話しすると、多くのお客様が身を乗り出して聞いてくださいますね。
――ご自身がオーナーというのは、説得力が違いますね。
【天田】自社で行なっている管理にも、「オーナー目線」を活かしています。
例えば入退去に伴う内装工事が完了した物件は、自らチェックに行きます。実は、ここを内装業者に丸投げしている管理会社は少なくありません。
入居者を募集してもなかなか決まらず、しびれを切らしたオーナーが見に行ってみたら、内装が汚かった──そんなクレームも多いんです。内装が汚いせいで入居者が決まらない、なんてことになったら、オーナーにとってはすごい機会損失です。
そんなことにならないように、当社は必ず自分たちで確認に行きます。そうした管理の結果、当社の販売した物件の管理戸数は711戸、空室は1室なので入居率99.85%です(6月30日時点)。空室は不動産投資において最も減らさなくてはならないことですから、これは誇りに思っています。
管理会社を選ぶとき、「大手が安心」と考える方も多いのですが、大切なのは思いや志を持って管理できているかどうか。当社は人数は少なくても、やるべきことにかける手間や人手は惜しみません。それが可能なのは、いい物件ほど管理しやすく、かけるべきコストが少なくて済むからでもあります。Aランクの物件を厳選して扱っていることが、ここでも効いてくるのです。
――多くのお客様から支持される理由がわかりました。しかし、不動産投資は金額が大きいだけに、不安がある方も多いと思います。特に、ミドル世代は、子どもの教育費などで出費も多いので、よりそのように感じるのではないかと思います。
【天田】お客様の不安はよくわかります。ですから、ご興味のある方には、その不安を丁寧に解消する説明を心がけています。その結果、40代、50代から不動産投資を始める方もたくさんおられますよ。
20代の方と違って、頭金の用意がある程度は必要ですが、それは決して悪いことではありません。その分ローンが軽くなるわけですから、より健全な投資の形と言えます。
ありがたいことに当社では、新興企業では通常難しい大手ローン会社との提携も創業当時からできています。そのため、大手企業並みの低い金利でローンを組んでいただくことができます。
加えて最近、新たに別の大手ローン会社とおつき合いが始まり、自営業や主婦の方でも、頭金や担保があれば不動産投資ができる体制が整いました。これまではローンを組むことが難しかった方にもチャンスは広がっています。
株や投資信託は自己資金が必要ですが、不動産投資はローンと家賃収入という「他人資本」で資産を増やせます。ぜひこの選択肢を検討してほしいですね。
――「FIRE」(FinancialIndependence, Retire Early=経済的に自立した早期リタイア)という言葉がブームになりましたが、中古ワンルームマンション投資でも可能でしょうか。
【天田】正直に言うと、中古ワンルームマンション投資だけでFIREは難しいと思います。あくまで将来に向けた堅実な資産づくりとしてお勧めしています。もちろん、これを皮切りに一棟丸ごとへの投資などへ発展する方もおられますから、不動産投資の最初の一歩にもなるでしょう。
中古ワンルームマンション投資は、世間のイメージよりも地味なものです。同時に、イメージよりもずっと堅実な投資でもあります。手続きが終われば、ほぼ手間はかかりませんから、会社の仕事に集中したい、忙しくて株価のチェックや売り買いなどに時間が割けない、という人には特に向いていると思います。
――ほかにも不動産投資の魅力はありますか。
【天田】私の実体験から思うのは、給料以外の収入ができるというのは、金額以上に大きなメリットがある、ということです。不動産投資という「事業」を個人で経験することは、給料とは異なる価値があると私は思います。
私のお客様にも、不動産投資を始めて自信がついて、本業により力が入るようになった、という人がたくさんおられます。中には、その自信が結婚につながったという方も。大げさではなく、人生を変えるきっかけになる投資だと思います。ぜひ多くの人にこの魅力を体験していただきたいですね。
更新:12月21日 00:05