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“座りすぎ”が脳の動きを鈍らせる...テキパキ仕事をこなすための朝習慣

2023年06月05日 公開

樺沢紫苑(精神科医)

 

時間と心の余裕を生む仕事の進め方

仕事の進め方にも、余裕を生み出す秘訣があります。

例えば、朝と夕方の使い分け。夕方は集中力が落ちると話しましたが、良い面もあります。脳が疲れて「理論のタガ」がゆるみ、「面白いこと」に意識が向きやすくなるのです。

ですから、アイデア会議をするなら夕方が向いています。これを知っていると、定時まで無駄なく、有意義に時間を使えますね。

一つひとつのタスクの進行を早めるコツもあります。資料作成の際は、完璧なものを一章ずつ書いていくのではなく、ごく粗いものを通しで書き、それを何周もしながらブラッシュアップするのがお勧めです。

この方法を取れば、たとえ期限日に完璧に達していなくとも、80点程度の完成品を提出できます。

「希釈グセ」にも、お勧めの予防策があります。それは、自分で期限を設けることです。仕事のスケジュールを立てるときは、「先に」遊びの予定を入れましょう。夜に「映画」「友人との食事」「ジム」などの予定を入れておけば、それまでに仕事を済ませようとする推進力が働き、スピードが倍増します。

これを「デッドラインラッシュ」、別名「けつかっちん仕事術」と言います(笑)。

以上の知恵で、ぜひ好循環の波に乗ってください。皆さんが時間の余裕と、高いパフォーマンスと、心身の健康を取り戻せるよう、応援しています。

 

著者紹介

樺沢紫苑(かばさわ・しおん)

精神科医

1965年札幌生まれ。91年札幌医科大学医学部卒。2004年から米イリノイ大学に3年間留学。帰国後、東京にて樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通じたメンタル疾患の予防」をビジョンとし、累計フォロワー80万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報を発信。シリーズ累計90万部を突破した『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)、近刊『マンガでわかる『神・時間術』』(KADOKAWA)など40冊以上、累計発行部数230万部超の著書がある。

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