「テレアポはゲームである」ということを、もう少し詳しく説明しましょう。オススメなのは、「振り返りシート」をつくることです。毎日の営業結果を「電話数」「アポイント数」「商談数」「受注数」に分類し、記録していきます。
そして「アポイントの振り返り」と「商談の振り返り」をしていきます。アポイントの振り返りは、「曜日」「社名」「理由」「今後の改善策」という項目を設けます。例えば、断られた「理由」が「ニーズがない」だったら、これはどうしようもありません。
でも「ニーズはあるが、急ぎではない」だったら、先方との関係を育てていくことで、チャンスが生まれるかもしれませんよね。理由がわかる場合は「今後の改善策」に「自分なりにわかる」と記します。自分ではわからない場合は上司に聞くなどして、必ずクリアにすることが重要です。
「商談の振り返り」にも「曜日」「社名」「理由」「今後の改善策」という項目を設けます。商談に失敗した場合は、理由を自己分析し、理由がわからない場合は、上司に聞くなどしてクリアにします。
こうして振り返りをしていくと、「アポイントは取ったけれど、商談に至らなかった案件」「商談はしたけれど、受注に至らなかった案件」が明確になり、「至らなかった理由」が見える化されます。
自分では理由がわからなかった場合も、上司に相談してクリアにしていけるので、失注要因(注文が取れなかった理由、受注の機会を逃してしまった理由)や、自分が苦手なことも一つひとつ、潰していくことができます。
この「振り返りシート」の目的は「電話の数を増やすこと」ではなく「電話の数は一定のまま、それぞれの数値を上げていくこと」です。電話数は記録していても「理由」や「今後の改善策」まで振り返っている会社は、ほとんどありません。
毎日の営業活動を振り返って失注要因を把握していくと、攻略方法がわかり、営業スキルが日ごとに上がっていきます。電話の数を増やすことなく、アポイント数・商談数・受注数もどんどん上がっていきます。
要はテレアポを「PDCAを回すゲーム」にしてしまうのです。PDCAとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)です。
テレアポ大会では言葉づかいがきれいな人が優勝することが多いのですが、実はそういう人がハイパフォーマーとは限りません。テレアポは喋りが上手じゃない人でも、PDCAをきちんと回すことで高いパフォーマンスを発揮できます。
テレアポで絶対にダメなのは「叱られるからやる」というパターンです。残念ながらそういうケースが非常に多いのですが、企業研修でこの方法をお伝えすると、新人の方々がイキイキとしてテレアポをやり始めます。
自分でも工夫し、チームとしても工夫し、アポイント数・商談数・受注数の確率を高め、勝ち筋をつくるシミュレーションゲームにしていく。PDCAを回すゲームにすることで成約率が上がり、ますますテレアポが面白くなります。
更新:11月24日 00:05