2021年08月07日 公開
2024年12月16日 更新
FIREは「経済的自立の獲得(FI)」と「早期退職(RE)」という二要素で構成されますが、本質はFIにある、というのが私の考えです。言い換えると、早期退職を希望していなくともFIREを目指す意義はあるということです。
現時点で働き続ける意思があっても、10年、20年後もそうとは限りません。健康上の問題、家族の事情、会社の都合などで事態が変わることは十分にあり得ます。そのとき経済的自立を得ていなければ、自分自身や家族を犠牲にして仕事にしがみつかざるを得なくなります。
老後の備えとしての意義も多大です。数年前に「2000万円問題」が話題となりましたが、必要とされる2000万円は「介護費抜き」の額です。そして、一人当たりの介護費の平均額は740万円。無策で老年期に突入するのは明らかに危険です。お金を生み出せる現役の間に、生活資金、介護費、医療費がまかなえるしくみを整えておけば、こうした不安から解放されます。
FIREは一朝一夕に成るものではなく、投資に注力している間は、ある程度の節約も必要となります。しかし、そのリターンは計り知れないほど大きなものです。経済的自立を得れば、どんな不測の事態にも選択肢を用意できるからです。FIREとはすなわち、「人生を自分で決められる自由」を得ること、と言えるでしょう。
更新:12月22日 00:05