2021年05月19日 公開
2023年02月21日 更新
SlackやChatworkなどのビジネスチャット、ZoomやWebexなどのオンライン会議ツール、グーグルカレンダーをはじめとしたスケジュールツール……。
本業や副業で、社外の人たちと交流をすると、複数のオンラインコミュニケーションツールを使うようになる。それによって、混乱したり、イライラしたりしている人は少なくないだろう。
対面のほうが良かった!と主張する人も多からず存在する。一方で、オンラインツールをうまく活用でする人はこれまでになかったフットワークで仕事を拡張させているのも事実だ。
本稿ではITツールの使い方に関する著書を多数持つビジネス書作家の戸田覚氏が、オンライン会議をスムーズに行うためのコツを具体的に紹介する。(取材・構成=芦田おさむし)
対面のオフライン会議に代わる存在として、オンライン上での会議が増加しています。オフラインと同じように会議を進めたいところですが、なかなかうまくいかない、と感じている人も多いでしょう。
しかしオンライン会議とオフライン会議には明確な違いがあります。話し始めるタイミングがつかみにくい、複数人で同時に話すと聞き取りにくいなど、埋められない差も少なくありません。
オンライン会議には、オフライン会議にはないメリットも多く存在します。その一つが、会議の録画データを共有しやすくなること。会議を欠席した人がいても、録画データを渡すだけで内容が共有できます。
また会議内容の再確認や反省も容易です。短所ばかりに目を向けるのではなく、長所を十二分に活かすことも考えましょう。オンライン会議をスムーズに行なうには、その特性を踏まえた工夫が必要です。以下でそのコツをご紹介するので、ぜひご参考ください。
オンライン会議の利用者からは、発言が聞き取りにくいという声が聞こえてきます。その原因には参加者のPCや回線環境の質や、複数人の声が重なってスピーカーから聞こえてくる点などがあげられ、有意義な会議になりにくいと考える人もいるようです。
オンライン会議では、対面での会議にはない話し方への注意が必要です。私がオンライン会議に参加する際は、通常よりもゆっくりとした口調で話し、また話の間に合間を少し作るように意識しています。
これにより、オンライン上で私の声が聞き取りやすくなり、また他の方が発言しやすいタイミングを作り出せます。オンライン会議はまだ不慣れな人も多いため、慣れている人ほどこのような小さな工夫をし、スムーズな進行に協力しなければいけません。
オンライン会議の問題点の一つに、「複数人が同時に話せない」点があります。スピーカーから出てくる声が重なってしまい、結局何も聞こえなかったという経験をした人は多いでしょう。
かといって、他の人の発言に自分の声をかぶせないよう意識すると、なかなか言いたいことが言えなくなります。話に入り込むタイミングがつかめないと、何も言えないまま会議が終わってしまいます。
流れを壊すことなく発言をしたいなら、画面上に見えるように挙手して、意見があると示すのもひとつの手段です。またオンライン会議ツールにあるチャットへ発言内容を入力し、話したい内容を伝えるのもよい方法です。
オンライン会議は相手の表情が見えにくいと言われます。しかし、実は対面の会議よりも見られる機会がぐっと増えています。通常の会議では手元の資料や投影されたプロジェクターを見る時間がありますが、オンライン会議はひたすら画面を見ているはず。
凝視こそしないかもしれませんが、参加者の顔を見る時間は通常の会議よりもずっと長めです。そのため、自分が他の参加者から見られていると理解して、表情をきちんと作るべきです。自分が発言していない間でも、オーバー気味にアクションして、話を聞いていると伝える姿勢が大切です。
オンライン会議は気持ちが伝わりにくいとも言われますが、大仏のように座っているだけでは伝わるものも伝わりません。発言しなくても伝わることはたくさんありますので、今の話がわかった、わからなかったと大きくジェスチャーするだけでも、闊達な会議につながっていくと思います。
更新:11月24日 00:05