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「反省」は必要ない!? 週1回「よかったこと」を振り返ると人生が変わる

2021年02月25日 公開
2023年02月21日 更新

大平信孝(アンカリング・イノベーション代表)

 

「振り返り=反省」ではなく「振り返り=作戦会議」

振り返りがとても大事なのは理解できたけれど、ダメ出し癖から抜け出せずに悩まれる方もいるかもしれません。オンラインサロンメンバーのTさんも、当初はそうでした。

Tさん「振り返りの作業は大切だと思いながらも、できていないところをつつかれているようなネガティブな印象があり苦手です。頭では、振り返りは大切だとわかっているのですが、なかなかスムーズに振り返りに着手することができません。日々のちょっとした時間を使って自分に問いかけ、前向きに振り返りができるようになりたいです」

確かに、今まで振り返りという名の反省しかしていなかった方というのは、どうしても「振り返り=反省会、ダメ出し大会、懺悔する時間」と捉えてしまうことがよくあります。というのも、私たちはそうやって育ってきたからです。ですので、まずは振り返りの定義を変えましょう。

「振り返り=反省」ではありません。「振り返り=作戦会議」です。振り返りは、自分が行きたい未来、実現したい夢や目標に近づくための未来作戦会議です。

 

まずは一度立ち止まるだけでいい

未来作戦会議をスムーズに実行するポイントは2つあります。1つ目のポイントは、一度立ち止まること。

歩いたり走ったりしているときをイメージしてみてください。足を止めずに前に進みながら、後ろを振り返るのは難しくないですか。場合によっては、人や物にぶつかったりして事故が起こるかもしれません。

ですから、振り返りをする際は一度完全に立ち止まることが大事です。つまり、「できなかったことへの後悔、将来への漠然とした不安、未完了事項のこと」など、いま頭の中にある心配事についてぐるぐる考えるのをやめて、すべてを一度脇に置いてください。

これらのことで頭がいっぱいの状態で振り返ると、「あれもこれもできなかった、これもできなかった。あれもこれもしないといけない。どうしてこんなことになってしまったんだ。どうしたらいいんだ。もうダメだ」といった具合に、ネガティブな方向に思考がいってしまいがちです。

ですから、振り返りをするときは、一度思考を立ち止まらせること。たとえ懸案事項を抱えていたとしても一度脇に置いてください。

 

振り返りは必ず「よかったこと」から

2つ目のポイントは、 振り返る「順序」です。 漫然と振り返りをすると「失敗したこと・うまくいかなかったこと・やり残したこと」といった「ネガティブなこと」のオンパレードになりがちです。

そうなると、後悔したり、ひたすら反省したり、自分にダメ出ししたりして、結果的に落ち込み、自信を失っていきます。「こんなことなら振り返らないほうがよかった」とため息が出てくる人さえいます。 ですから、振り返りをするときは必ず 「よかったこと」から振り返ってください。

たとえ、「よかったことなんてない」「ネガティブなことしか思い浮かばない」という場合でも、先述したように、基準を極限まで下げれば必ずよかったことは見つかります。

そのよかったことを、どんな小さく些細なことでもいいのでまず箇条書きにしてみてください。 そうしてよかったことを箇条書きにした「後」に、悩みや課題、心配事について目を向けていく時間も確保します。

このように、ポジティブ→ネガティブという順番で振り返ることで、必要以上に自分を責めることなく、冷静に客観的に課題に向き合うことができます。

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