2019年12月02日 公開
2023年02月24日 更新
続いて、鉄則2です。
普段から「無料のもの」「ケチなこと」に対して貪欲なのも大阪人の特徴。1円でも安く良いものを買えた人が大阪では勝利者ですから、大阪人との商談では、値切ることに対して何の悪気も恥ずかしさも持つ必要はありません。
そもそも、大阪人は本当に興味のない相手とは価格交渉を一切しないため、お金の話題が出てきたということはチャンスだということです。価格交渉で相手とのコミュニケーションが取れ、少しでもお買い得になればラッキー程度に大阪人は考えているのです。値下げ交渉ありきで商談を進めても全く問題ないのです。
余談ではありますが、どうしても値段を下げることが無理な場合は、なんらかのおまけを付けるという方法が大阪人には非常に効果的です。「ちょっとでもお得にしてくれた」「自分のために精一杯動いてくれた」「だからこの人は信頼できそう」と考えるのです。
筆者は以前、客室乗務員としてフライトしていたのですが、飛行機内でも大阪のおばちゃん達にこの2つの鉄則で接客していました。
得意だったのは鉄則1パターンの機内販売。化粧品やアクセサリー、バッグ、時計などの限定品をカートにセットし、お客様の座席の近くまで客室乗務員が巡回し、気に入った商品をその場で購入する流れです。
その際、筆者が意識していたのは、「よかったら買わなくてもネックレスを着けてみるだけでも結構ですよ」「見るだけでもいいですよ。どうぞ」といったセリフを、団体の中でも関心のありそうなリーダー格の方に言ってみることです。
「そぉ?じゃぁちょっとだけ……」と着けてくださったら、客室乗務員が安全上必ず持参している手鏡を使ってご自分の姿をお見せし、「わぁー、とってもお似合いですよ!!ねぇ、隣のお連れの方どう思います?」「私、大阪出身なんです。皆さんも大阪の方ですか?」などとどんどん周りを巻き込んで、話の輪を広げていきます。その結果、2列目、3列目と機内販売に興味を持ってくださる方が伝染し、最終的にはその団体の方が皆さん買ってくださったおかげで、その便の取扱商品は完売というケースもありました。
次は、鉄則2パターン。お客様に飲み物を配る際、通常であれば、一人ずつ順番に伺い「ごゆっくりお過ごしください」という言葉で次の方に移っていきます。ここで、15名ほどの団体の大阪からのおばちゃん達が搭乗されていた場合、決まって追加で伝える言葉があります。それは、「お代わりできますので、後でもう一度回ってきますね」。
そうしないと、「私もお代わり!」「私ももらお!」「あっ、窓側の◎◎さんも、もらいーや!すみませーん!この人もお代わり!」という大阪人の「タダならもらっとこ」「お得なモノ大好き」精神の、お代わりラッシュに振り回されてしまいがち。「後でまた来ますね」と先に伝えることで、それを回避することができるのです。
更新:11月23日 00:05