2019年11月28日 公開
2023年02月24日 更新
では、どんな観点で自分の仕事を評価すればいいでしょうか。それは「質の高い答えを出していたかどうか」です。実は、仕事の評価はほとんどがこの観点で見ることができます。先ほどの提案の例でも、「競合よりも魅力的な提案となっていたか」「顧客の期待を超える提案となっていたか」などがカギとなるのです。
このように書くと、「無理に正解を追求しなくていいなら、気分が楽になった」と感じるかもしれませんが、全く逆です。むしろ、「これは大変なことになった」と思ったほうがいいでしょう。なぜなら、正解は決められたゴールがあるので、そこに到達すればいいだけですが、質の高さを求められるとなると、天井がないことになります。
つまり、「提案が採用されたからOK」という発想ではなく、常に「より質の高い答えはないか」を求めなければならなくなるのです。
この「終わりなき旅」をいかに続けられるかが、深く考えることにつながっていきます。場合によっては、自信のある答えをもう一度見直し、ゼロから作り直さなければならない場面も出てくるでしょう。今のままでも十分なのに、なぜ何度もやり直さなければならないのか、と感じることも出てくるはずです。しかし、ここを乗り越えると、より一層、「質の高い答え」に到達することができるのです。
正解を求める姿勢は、往々にして「間違っていないからいいか」という姿勢につながっていきます。そうすると、結果的には安易な答えで止まってしまうことになりかねません。ぜひ「質の高い答え」を求め続けてください。
最後に、誤解のないようにお伝えしておきますが、今述べたことは、決して「ビジネスで間違いはない」という意味ではありません。お客様への提案の例でいえば、大事なところでデータの取り違えがあったとか、違うお客様向けの提案をしてしまったとかいうのは間違いになりますし、そのような提案書は一発でアウトです。
ただ、このような間違いが起きることは、初心者ならともかく、ある程度の経験を積んだ人であれば滅多にないでしょう。これをクリアしたからといって、決して自慢できるものではないことは忘れないでください。
更新:11月25日 00:05