2018年09月04日 公開
2023年03月14日 更新
自分のサラリーマン時代の経験も踏まえて、私は、「部下を争わせて業績を伸ばす」というマネジメントをしていました。成績を個人別にグラフにしたり、ライバル社員のことをあえて褒めたりしていたのです。
しかし、そのやり方はもう古い。ミレニアル世代は総じて、悔しくて頑張るということはなく、自分の成績グラフは他の人に見られたくないし、争いたくないのです。
そこで私は、個人ではなく、上司と部下の2人1組のチームで営業を担当させ、競争ではなく、協力をする体制を作りました。これで、意外なほど簡単に成果が出ました。チームで達成した売上げが報奨金にも紐づくのですが、予想以上に上司が気前よく若手社員に数字をあげるので、若手にも「この上司にもっと貢献しなくては」という姿勢が出てきたのです。
弊社は社員の平均年齢が若く、上司もミレニアル世代です。空気を読むことを徹底的に優先してきた世代ですから、おそらく、自分の利益に走らず、部下との人間関係を優先しているのでしょう。
幼少の頃から「ゆとり教育」を受けてきて、好景気を実感したことのない若者は、成功体験が少ないのですから、課される目標を達成するのがより簡単な会社を選択するというのは、ごく自然なことではないでしょうか。先日、ある航空会社が夏のインターンシップ生に対して、台風が来たときにたくさんの振替便を用意したり、欠航の判断をしたりするシミュレーションを、課題として出したそうです。新人には非常に大変ですが、私の世代からすると、具体的に現場の実態が想像できる、良い課題のように見えます。しかし、参加した学生からは、「大変そうだから、航空会社に就職するのはやめます」という、あっさりとした回答が来たそうです。
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「腫れ物に触るように」若手に接して、会社は弱くならないのか? >
更新:11月22日 00:05