2018年07月17日 公開
2023年03月14日 更新
次に「実績作り」です。仕事が完了すると実績が一つ増えて、発注元から評価されます。成果物のクオリティ、業務の進め方、納期遵守、経験値などを、5段階で評価するサイトが多く、これは、今後、別の企業が仕事を依頼する際の判断材料にもなります。
重要度の高い仕事ほど企業側は慎重になりますから、より報酬が高く、質の高い仕事を受注する確率を高めるには、実績と評価を固めておくことが大きなアドバンテージになります。
とはいっても、最初は誰でも実績ゼロ。初心者ができるだけ早く実績を積み上げていくには、最初は受注単価を安くして、難易度の低い仕事を数多く引き受け、実績と評価を一気に高めていく方法もあります。
ただし、これはあくまで“参入戦略”。いずれ収入の柱にしたいなら、徐々に受注条件をレベルアップしていきましょう。
「半年間は低価格で実績を積む」「案件が20件を超えたら、価格設定を上方修正する」などと下積み期間を決めて、同業のワーカーのプロフィールを参考に定期的に条件を引き上げていくなど自分なりのロードマップを描くことです。
「副業だから、まあいいや」と安い報酬に甘んじていると、結局、自分自身の意欲が削がれ、仕事の質も「安かろう悪かろう」になり、発展性がありません。価格アップとスキルアップはワンセットだと考えて、戦略的に取り組むことをお勧めします。
最後にビジネスマナー。副業だからといってレスポンスを後回しにしたり、絵文字を使って返信したりするのはNG。最終的には成果物で勝負ですが、相手も人ですから、同じレベルならば、ビジネスマナーや常識を共有できる人が選ばれ続けるのは本業の世界と同じです。
クラウドソーシングの登場は、プロとアマの壁を見えにくくしました。これまではプロとして仕事をするには、それなりの経験や人脈、営業力を要しましたが、実力さえあれば参入できる間口が広がったのです。
≪『THE21』2018年7月号』
≪取材・構成:麻生泰子≫
更新:11月22日 00:05