2017年09月18日 公開
2022年07月04日 更新
U・Iターンがもたらすのは、ワークスタイルの変化だけではありません。地方移住に伴う生活の変化を調査したところ、「家族と過ごす時間が増えた」「趣味が充実した」という回答が過半数となりました。東京から九州へ移住したあるエンジニアは、「専門性を活かして働き、自然に囲まれた環境で子育てができるので、仕事とプライベートを含めた生活全般の満足度が上がった」と話していました。
また、U・Iターンをする場合、以前は移住という選択肢のみでしたが、最近は「二地域居住」という新たな動きが見られます。これは、都市に生活拠点を持ちつつ、地域社会と一定の関係を持つ暮らし方。プロジェクトごとに東京と地方を行き来したり、週末のみ地方に滞在してNPOの活動に加わったりと、多様なライフスタイルが想定されます。2008年の調査では、二地域居住者は全体の4.4%でしたが、23年までに18%、市場規模で約8兆円まで拡大が見込まれています。
「地方で働く」とひと口に言っても、その実態は多様化しています。今後はさらに多くの選択肢が生まれてくるに違いありません。
『THE21』2017年8月号
取材・構成 塚田有香
更新:11月22日 00:05