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世界のエリートが大切にする「平凡だけど重要な習慣」

2017年04月10日 公開
2023年04月06日 更新

ムーギー・キム(『最強の働き方』『一流の育て方』著者)

ムーギー・キム

腹落ちできていないから三日坊主で終わる

 凡事を徹底して習慣化できている人と、そうでない人との違いは、その凡事の重要性をどこまで腹落ちさせて理解しているか、です。三日坊主で終わってしまうのは、その習慣を守ることの大切さが「知識レベル」で留まっているからです。

 ですから、もし何かを習慣化するのであれば、心の底から「確かにこれは大切だ」と腹落ちできているものを選ぶべきです。雑誌の記事を読んで、「あの有名人がやっているのなら、自分もやってみようか」といった程度の意識では、決して長続きしません。また、健康法と同じで、習慣にも自分に合うものと合わないものがありますから、自分に合った「働き方の習慣」を選ぶことも大事です。このあとで、世界中のビジネスマンの多くが大切にしている習慣をいくつか紹介していますので、その中から本気で腹落ちできるものを選び、ぜひ実践してみてください。

 

ムーギー・キムが選んだ「世界のエリートの最強の習慣」6

 

1 朝の2時間で仕事の8割を終わらせる

 これまで私が勤めてきた職場では、早く出世した人は皆、例外なく早起きでした。単に早起きであるだけでなく、より重要度の高い仕事を、起きてからの2時間の間に猛烈な勢いですませていました。

 これは生理学的にも理に適ったことです。人は、睡眠を取っている間、自律神経をはじめとしたさまざまな機能を休めています。ですから目覚めた直後は、身体も心もフルチャージされた状態であり、集中力も創造性も最も高い時間帯に当たるのです。

 このゴールデンタイムを、朝のテレビで今日の運勢を観ていたり、Facebookで「いいね!」の数を数えたりすることに費やすのはあまりにもったいない。また、出勤直後に、たいして頭を使わない長時間の"雑用"をするのももったいない。

 朝起きた直後の2時間で、その日の仕事の8割を終わらせるくらいの気持ちで、仕事に取り組むことをお勧めします。そして、出社後も、午前中は、重要で、かつ頭を使う仕事をしましょう。

 疲れた頭で残業する夜の2時間よりも、朝の2時間のほうがずっと生産的です。昔の人も言っていたように、まさに「早起きは三文の得」なのです。

 

 

2 タイムアロケーション(時間配分)を常に考える

「ムーギー、プロフェッショナルとして一番大切なのは、仕事のタイムアロケーション(時間配分)がしっかりできることなんだぞ」

 これは、私がまだ若くて未熟だった頃、ボスから怒られたことの1つです。与えられた時間は誰しも平等。その平等で有限の時間を重要なことに割り振ることができているかどうかが、仕事の生産性に大きな差をつけます。

 仕事には(1)やらなくてはいけない仕事、(2)やったほうがいい仕事、(3)やらなくてもいい仕事があります。このうち(3)は当然として、(2)もできる限りやらないようにする。そのぶん、(1)に時間を投入するのです。これをするためには、「自分が本当になすべきことは何か」を常に考え、判断する習慣をつける必要があります。

 タイムアロケーションができる人は、仕事だけでなく、人生の持ち時間も有効に使えます。

 

※3~6は本誌に掲載しています。ご参照ください。

《『THE21』2017年5月号より》
《取材・構成:長谷川 敦》

著者紹介

ムーギー・キム(ムーギー・キム)

投資家、『最強の働き方』『一流の育て方』著者

1977年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA(経営学修士)取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手グローバル・コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より世界最大級の外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当したのち、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。ベストセラー作家としても知られ、近著に、『最強の健康法―世界レベルの名医の本音を全部まとめてみた』(SBクリエイティブ)と、『最強のディズニーレッスン―世界中のグローバルエリートがディズニーで学んだ、50箇条の魔法の仕事術』(三五館シンシャ)がある。

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