【今週の「気になる本」】『私の少年』

心が荒んだときに手に取りたい一冊

今回ご紹介するのは、現在『月刊アクション』で連載中の『私の少年』です。

内容は、30歳の独身ＯＬ・多和田聡子と12歳の美少年・早見真修の心の交流を描いた作品。いわゆる「オネショタ」系と言われる作品ですが、ぜひ老若男女問わず手に取っていただきたいと思います。

孤独を抱える両者が交わす会話は、お互いを思いやる優しさに溢れていて、年齢や性別を超えて心を揺さぶられはず！　心理描写がとても巧みなので、純文学を読むような感覚も味わえます。小説好きの方にもオススメです。聡子が真修に抱く感情は、母性なのか……、それとも？

ところで、高野さんはＢＬ出身の作家。最近は、いわゆる一般的な青年漫画雑誌にも、少女漫画やレディコミ・ＢＬ出身者の作品が多くなってきたように感じます。なんて、喜ばしいこと。今後は、青年誌で活躍した作家が、女性漫画雑誌に進出するような流れも進むのでしょうか？

２回にわたり、女性の作品をご紹介いたしましたので、次回は雄々しい漫画でもご紹介しようと思います。『魁！！　男塾』とか？

執筆：ＴＨＥ２１編集部　Ｎ（「漫画」担当）