2016年07月14日 公開
2023年05月16日 更新
食べ物に気を配り、規則正しく日々を送って、身体を鍛錬し、精神を整える。健康を保つためには不断の努力が必要だと、南雲氏の話を聞きながら改めて気づかされる。その努力を継続するには、ただ「健康でいたい」と思うだけでは不十分だと南雲氏は指摘する。
「『なんのために健康でいるのか』を考えることが大事です。健康な身体と心によって、何をするかが問題なのです。『自分は人生で何をしたいのか』という目標があるか否かで、健康に配慮する意識に各段の差が出るでしょう」
南雲氏自身の人生の目標は、60代を迎えた今、いよいよ明確さと強さを増している。
「先にお話ししたとおり、過去30年でがんにかかる人の数は倍増しました。ですから私は、次の30年間でその数を半減させたいのです。30年後、僕は90歳。それまで働ける身体、それも最高のパフォーマンスを上げられる身体を維持しなければ、到底達成できない目標です。だから、日々自分を律して、健康維持の努力をしているのです。
ビジネスマンの方々にも、ぜひ人生の目標を持ってほしいですね。40代という身体の変わり目は仕事の責任が増す時期と重なります。ここで『仕事を通して世の中をこう変えたい!』という大きな志を持てば、その実現に向けて最高のコンディションを維持しようという意志がわいてくるでしょう」
《『THE21』2016年7月号より》
《取材・構成:林 加愛 写真撮影:長谷川博一》
更新:11月22日 00:05