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今、話題の「ミニマリスト」 の仕事術とは?

2016年02月04日 公開

佐々木典士(ミニマリスト)

モノを持たないから、快適に働ける!

現在、世界中で話題の「ミニマリスト」をご存じだろうか。単なる整理のノウハウに留まらない、彼・彼女らの徹底した〝モノを持たない〟生き方や働き方とはどういったもので、どんなメリットがあるのだろうか?「ミニマリスト」の第一人者である佐々木典士氏にその実態をうかがった。

 

何もない空間から新しい1日を始める喜び

 ミニマリスト(最小限主義者)とは、モノを必要最小限にまで減らし、時間や空間、心の余裕を大切にする生き方を目指す人です。 

 ライフスタイルや所有するモノは人それぞれですが、たとえば僕の場合、今、住んでいるワンルームの居室空間には、ふだん何も置いていません。クローゼットにはせいぜい10着程度の服がかかり、食器は1人分だけ。バスルームには液体石鹸1本しかありません。

 朝目覚めたら、布団を畳んで何もない状態に戻し、掃除機をかけることから1日が始まります。そして、クローゼットにあるお気に入りの服を着ます。服は同じものを3枚買って〝制服化〟しています。迷う時間ゼロ、シンプルな白シャツやTシャツは毎日着ても飽きることがありません。朝から丁寧に身のまわりを整えるとそれだけで気分爽快で、心が満たされます。そして、今日はどんな1日にしようかと考えながら会社に向かいます。

 以前の僕は180度違う人間でした。本棚には1,000冊を超える書籍があり、たくさんのCDやDVD、趣味のカメラ用品一式、エレキギターとアンプ、ホームシアター、幼稚園の頃からの写真や手紙……これらがワンルームに収まっていたのです。

 モノにあふれかえった部屋で夜ふかしし、朝は重くてだるい頭を抱えて起き上がり、乾燥機に入ったままのくしゃくしゃの服を取り出し、身に着ける。シンクに置きっぱなしの食器を横目に見やり、家を出る。

 こんなふうに1日がスタートしていたので、職場に着いてからは、いわずもがな。デスクに座っても、なかなかエンジンがかからない。とりあえず、まとめサイトやお気に入りのサイトを見てまわり、飽きてきたら「そろそろ仕事するか」と仕事にようやくとりかかる、こんなありさまでした。

 今は、余計なモノは一切置かないデスク(冒頭写真)に座ったら、すぐに仕事にとりかかります。ネットサーフィンで時間を無駄にすることもなくなりました。優先順位も明確になり、1つひとつ順序立てて着実に仕事をこなしていけるようになったのです。

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「沈黙のTO DOリスト」を排除する >

著者紹介

佐々木典士(ささき・ふみお)

ミニマリスト

1979年生まれ。〔株〕ワニブックス勤務。編集者・ミニマリスト。早稲田大学教育学部卒。学研『BOMB 』、INFASパブリケーションズ『STUDIO VOICE』を経て、現在は書籍編集に従事する。2010年頃から身のまわりのモノを手放し始め、その経験をまとめた『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(ワニブックス)は、12万部を超えるベストセラー。

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