2015年04月10日 公開
2023年05月16日 更新
女性が男性社員以上に細かくチェックしているのは、同性の女性社員です。女の世界は男性が思っている以上に「階層社会」。男性ならば肩書きや業績で格づけされるところが、女性社会は年齢や容姿、未婚・既婚、子供の有無など仕事から離れた部分で細かく棲み分けされており、そこから生じるギャップが「あの人、ウザい」を生み出しています。職場を同じくする男性も、そのシビアな関係性をなんとなく察知しておくことも大切です。
■バリキャリ系
本来、キャリアを重ねてきた女性の先輩社員は頼りになる存在です。一線を置きたくなるのは「私の時代は……」と自分の経験を押しつけるタイプ。道を拓いてきたという意識が強いのかもしれませんが、今の若手・中堅世代とは時代背景も環境も異なります。古い価値観を押しつけられても、ウザいだけ。
実はこうしたキャリア女性が、若い世代のキャリア形成や、仕事と子育て両立の心理的障壁となっていたりします。
■若づくり系
いつまでも若い女性と同じファッションやメイクをしたり、昔の流行を引きずっていたりすると、きれいより「痛い」が先走ります。さらに、服装だけならまだしも、若い女性に対抗意識むき出しだったりすると、ウザいこと、この上なし。一応、「○○さん、スタイルいいから〜」などとおだてながら、内心では「こうはなるまい」と反面教師にすることも。
■気分屋系
昨日はご機嫌だったのに、今日はピリピリして周囲にキツくあたる。そもそも女性は感情的ではありますが、それがとくに顕著なのが気分屋系タイプです。口が立つだけに、物言いが厳しく、ヒステリックに映りやすく、周りが疲れてしまいます。
■女性が武器系
仕事で「女性」であることを必要以上にアピールする人。男性に媚びを売るタイプと、男女平等と言いながら女性の権利を主張するタイプがいます。
■子育てアピール系
子育て中の女性社員に一定の配慮をするのは常識ですが、そのとばっちりが降りかかるのはやはり面白くありません。とくに、仕事の遅れやできない理由に子供や家庭ばかりを持ち出されると、内心イライラ。女性同士の「お互いさま」は非常に重要で、その後のフォローがないと、わだかまりが残ることも。
“会社”というムラ社会は、価値観も考え方も異なる人間の集団です。中でも男女の認識の違いは、避けることのできないギャップ。それを踏まえて人間関係を築けば、職場は今よりずっと居心地が良くなるはずです。
(『THE21』2015年2月号より)
篠原あかね
(しのはら・あかね)
マナー講師/スマートコミュニケーションズ代表
〔株〕リクルート組織活性化事業部(現・〔株〕リクルートマネジメントソリューションズ)での研修業務、国際ロータリーでの秘書を経て、〔株〕アヴァンティスタッフにてビジネスマナー講師活動を開始。後のアデコ〔株〕では、既存のマナー研修に加え、プレゼンやコミュニケーション、管理職向けの研修などを行なう。2011年より現職。
更新:11月23日 00:05