2013年06月24日 公開
2023年05月16日 更新
メッセージがはっきりとし、相手のことがわかれば、それにふさわしい伝え方を工夫することができる。
たとえば木暮氏は、相手の理解力や知識量に応じて、どれくらい詳しく説明するか、どういう語彙を使うかを変えている。
会計士の山田真哉氏も、自分は専門だが顧客にとっては専門外である会計の話を書く際に、専門用語を使ったりせず、多少正確さは犠牲にしてでも、たとえ話を使うようにしているという。
また、山田氏はメールを書く際に、はじめに主題を、最後にまとめを書いて、相手がメッセージを把握しやすいようにしている。本文で箇条書きを使うのも、相手が理解しやすくするための工夫だ。
真角氏がリリースのタイトルや最初の5行を重視するのも、時間のない相手に端的に伝えることが目的である。
文章はコミュニケーションの手段でしかない。中村氏が指摘するように、どんな文章を書こうが、相手がそれを読む状態になっていなければ、何の意味もない。
ただし、だからといって、口頭での補足などを前提とした文章は文章とは呼べない、というのは木暮氏の言うとおりだ。だから、普段から相手との人間関係を良くしておくことが欠かせない。
そして、人間関係を良くする手段として、文章を使うこともできるのだ。木暮氏や山田氏が注意するように、メールの文面は冷たく見えるもの。そこで、相手との距離を縮めるひと工夫をする。
あるいは、高野氏が実践するように、文面だけでなく、葉書や切手にまで工夫を凝らす。高野氏のように、コミュニケーションの“遊び”を楽しめるようになれば完璧だ。
更新:11月22日 00:05