2013年04月22日 公開
2023年05月16日 更新
『THE21』2013年5月号
<緊急企画「アベノミクス」はいつまで続くのか?>では、5人の識者の方々にご登場いただき、アベノミクス」のいまとこれからについて意見をいただいた。
・伊藤元重(東京大学大学院教授)
◇アベノミクスの本質とは何か
・上念 司(〔株〕監査と分析 CEO)
◇アベノミクスで「笑う会社」「泣く会社」
・飯田泰之(明治大学准教授)
◇どうなるアベノミクス~「肯定派」からの意見
・浜 矩子(同志社大学大学院教授)
◇どうなるアベノミクス~「懐疑派」からの意見
・山崎 元(経済評論家)
◇アベノミクスを活かす投資術
ここではより深く掘り下げて理解したい人のために、関連する書籍7冊を紹介しています。 自分なりのアベノミクス論を固める参考にしてください。
『日本銀行デフレの番人』
岩田規久男著
日経プレミアシリーズ
税込価格893円
「新しい日銀」の動きが見えてくる
著者の岩田規久男氏は、この度日銀副総裁に就任した人物。インフレターゲットによる景気浮揚を提唱する「リフレ派」の代表的論者である氏の「日銀論」を、コンパクトに読むことができる。同時に就任した黒田東彦新総裁も金融緩和論者であり、岩田氏の考えがこれからの日銀の方向性に強い影響を与えることは間違いないだろう。
『金融緩和で日本は破綻する』
野口悠紀雄著
ダイヤモンド社
税込価格1,575円
アベノミクスの落とし穴を詳細なデータをもとに指摘
著者は金融緩和とインフレターゲット、そしてとりわけ「日銀による国債の直接引き受け」に反対している。それは政府に「制約なしに財源を調達できる錬金術」を許すことであり、そのツケは必ず国民が支払わされるという。日本経済論の第一人者による「反・アベノミクス論」は、景気が熱を帯びてきたいまこそ、目を通したい。
『日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか』
田村秀男著
光文社新書
税込価格777円
日本を代表する経済媒体の功罪
元日経新聞のエース記者が、自らの目で見たアメリカ、財務省、日銀、そして日本経済新聞という経済のプレーヤーたちの行動原理を明らかにする。絶大な影響力を持つ「日経」だが、その報道は決して政治的に中立ではない。著者のジャーナリスト魂に感服すると同時に、情報の受け手もリテラシーを麿かねばならないと感じる。
『さっさと不況を終わらせろ』
ポール・クルーグマン著 山形浩生解説・訳
早川書房
税込価格 1,785円
ノーベル賞経済学者が教える不況脱出のための処方箋
日本でも人気の経済学者が、主にアメリカの不況の原因とその解決策を述べる。彼の主張は明快で、思い切った財政出動とそれによる公共事業、そしてそれを支援する金融緩和こそが不況を脱する最良の処方箋であるという。日本の不況について直接解決策を述べてはいないが、アベノミクスを経済理論的に理解するのに役立つ。
『世界一わかりやすい「TPP」の授業』
小泉祐一郎著
中経出版
税込価格 1,050円
ニュートラルな観点からTPPを解説する
アベノミクスのこれからを考えるうえで「規制緩和」は大変重要なキーワード。とくにTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は、日本経済の今後を決定づけるかもしれない重要課題であり、一歩踏み込んで理解しておきたい。本書は、論議が紛糾するTPPについて中立な解説が試みられており、客観的な理解を得るのに役立つ。
『超人門・グローバル経済 「地球経済」解体新書』
浜 矩子著
NHK出版新書
税込価格 777円
アベノミクスを俯瞰して観る視点
なぜイタリアの選挙の結果が日本経済に影響を与えるのか? 人気エコノミストが「市場」「通貨」「金融」「通商」「政策」の5つのポイントから、グローバル経済の仕組みを解き明かす。一国の危機が世界的な連鎖を引き起こす現代では「国民経済」的な思考から脱する必要がある。アベノミクスに警鐘を鳴らす著者の視点が理解できる。
『リフレはヤバい』
小幡 績著
ディスカヴアー携書
税込価格 1,050円
アベノミクスによって日本国債が大暴落する?
「反・アベノミクス論」として、もっとも話題を呼んでいる著作の1つ。メディアで積極的な発言をしている行動派経済学者が、勢いを増すアベノミクスに反論する。「リフレ派」の主張と、それに異議を唱える著者の主張がコンパクトにまとめられており、アベノミクスの議論の論点を整理するうえでも、ぜひ目を通したい1冊。
リフレは正しい
アベノミクスで復活する日本経済
「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」で日本は変わる。まずデフレを止めよ。成長が待っている。
世界の主要国の経済が一斉に減速し始めている。世界、日本経済は一体どうなるのか? ユニークな視点でわかりやすく解説。
安倍政権は自由貿易に舵を取るとき! TPPによる農業の崩壊も、外国人労働者の流入やサービス低下も起こらないことを証明する。
更新:11月23日 00:05