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「バズらせる達人」が実践する4つの文章テクニック

2021年10月20日 公開
2021年10月21日 更新

尾藤克之(コラムニスト・著述家)

 

拾い読みでも伝わるタイトルをつける

例1:
×朝食に食べたい副菜10選
〇忙しい朝でもたった5分でできる副菜レシピ10選

例2:
×株式投資入門
〇超簡単。初心者でも1年目から〇万円以上稼げる、ヤバい投資法

読み手に取って興味のないものは斜め読みや飛ばし読みをされてしまう。「興味を引くタイトル」をつけたり、キーワードだけ拾い読みしても伝わるような文章を心がけよう。

例に挙げた二つについて言えば、×のほうは、副菜や株式投資という話題に興味がある人以外にはスルーされてしまうだろう。しかし〇のほうは、「忙しい朝」「たった5分」「超簡単」「〇万円以上」などのワードを盛り込むことで目に留まりやすくなっている。

 

"シズル感"のある表現を用いる

例1:
×赤いサクランボがいっぱい売られている
〇真っ赤に熟れて、今にも果汁があふれ出そうな佐藤錦が売られている

例2:
×卵かけご飯
〇プリッとして、箸で軽く黄身を押さえると、まるで黄身が押し返しているかのような弾力のある、究極の卵かけご飯

例3:
×桜が散る春
〇桜がひらひらと舞い散る春の夜

例4:
×この車は最高時速〇〇㎞で走ることができます
〇最高時速〇〇㎞でグングンと走るため、爽快感を味わえます。まるで、仕事の疲れを吹き飛ばしてくれるかのようです。

視覚……キラキラ、チカチカ、くっきり
聴覚……ザーザー、ジャージャー、キーキー
触覚……ふわふわ、ザラザラ
嗅覚……ツンとした、まろやか
食感……モチモチ、とろーり、シャキシャキ、トロトロ

食べ物のジューシーさや弾力、匂いまでもが伝わってくるような見た目を「シズル感」と表現することがある。この「シズル感」、文章でも伝えることが可能だ。

①②の例は、どちらも〇の表現のほうが圧倒的に美味しそうで、目の前に佐藤錦や卵かけご飯があるのが見えるかのように感じられる。そして、「シズル感」は実は食べ物以外でも重要なポイント。③④のように擬音語を駆使したり、臨場感のある表現を意識して使ってみよう。

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