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すでにJASRACの独占ではない…気鋭のアーティストが選ぶ「攻めの著作権管理サービス」

2020年10月10日 公開

阿南雅浩(NexTone 代表取締役CEO)

 

著作権者が望む管理ができる選択肢作り

今後、私たちが実現したいのは、音楽の著作権管理の世界に選択肢を作ることです。

著作権者には、例えば、「喫茶店の店主が好きな曲を流すときでも、きちんと著作権料を徴収してほしい」という人もいる一方で、「多くの人に聞いてほしいし、宣伝にもなるので、喫茶店なら無料で流してもらって構わない」という人もいます。

この場合、喫茶店からも著作権料を徴収する事業者と、無料で流すことに対応する事業者の両方があれば、著作権者の考え方によって好きなほうを選べます。

こうした選択肢が作れれば、より著作権者が望む形での著作権管理ができると思います。結果、様々な場面で音楽を使ってもらうことが増え、著作権者にも喜んでいただけると考えています。

もっとも、選択肢を作るためにはクリアしなければならないことがたくさんあります。特に大きいのは、演奏権の問題です。

音楽コンテンツの著作権は、録音権や出版権、貸与権など、複数の権利に分かれています。そのうち、演奏権とは、カラオケや店舗内のBGM、コンサートでの演奏などに関する権利を一つにまとめたものです。実は、当社で管理している音楽コンテンツも、原則的に、演奏権だけはJASRACが管理しています。

フルラインナップでのサービスを展開するには、演奏権の管理は不可欠です。ただ、そこまで任せていただくには、当社が信頼に足るパブリックカンパニーになる必要があります。これが、上場した理由の一つです。

海賊版への対応など、JASRACと連携して取り組むべき問題も多くあります。共に音楽業界を盛り上げていく未来を思い描いています。

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