2019年08月10日 公開
2024年12月16日 更新
小林 仁氏 (株)東京リバックス 営業部マネージャー
不動産投資の中でも、特に初心者が始めやすいと言われる中古区分ワンルームマンション投資。その理由は何か? そして、リスクとしてはどんなものがあり、どう備えればいいのか? 中古マンション投資を専門に行なう東京リバックスの小林仁氏に話を聞いた。
一般的に、購入価格を低く抑えられる中古マンションは、新築よりも収益性が高いとされる。そのうえで、東京リバックスでは立地もかなり重視していると、小林氏は話す。
「弊社では、港区、千代田区、中央区の都心3区を中心に、城西、城南エリアの駅から徒歩10分以内の築浅物件をお勧めしています」
東京は人口が圧倒的で、企業や大学などが多いため、単身者の割合も高く、人気のエリアにあるワンルームは入居者がつきやすいのだという。東京リバックスが販売した中古マンションの空室率は1%ほどだそうだ。また、立地の良い物件は資産価値が下がりにくいというメリットもある。
そう聞くと、「地方に住んでいる自分には、都心の物件の管理は難しい」と二の足を踏む人もいるかもしれないが、「賃貸管理学者や建物管理会社がしっかりしていれば、手間はかかりません。当社のお客様は、北海道から沖縄まで、日本全国にお住まいです」と小林氏。
顧客には30~40代が多いが、50代や20代半ばも少なくなく、会社に勤めている人が大半だという。しかし、都心の優良物件に、普通のサラリーマンの年収で手が届くのだろうか。
「金融機関でローンさえ組めれば、最低10万円の手付金と50万~70万円の諸経費を合わせて、80万円ほどの自己資金があれば始められます。年収1,000万円前後のお客様もいる一方で、400万円台の方もいます」
ひと昔前と比べ、区分ワンルームへの投資のために金融機関でローンを組むハードルは下がっているという。35年や45年の長期返済に応じてくれることも珍しくない。
物件によるが、中古ワンルームとはいえ、築浅で立地が良ければ2,000万~2,500万円はするものが多い。他の投資に比べて高額に感じるが、小林氏は、他の投資とは違う不動産投資のメリットの一つとして、安定性を挙げる。
「入居者から家賃収入を安定的に得ながら、その一部をローンの返済に充てる仕組みなので、着実に資産形成ができます。株やFXのようにハイリスクハイリターンではありません。納税額が大きい方の場合は、節税効果もあります。また、生活習慣病団信やがん団信など、団体信用生命保険(団信)のバリエーションが増えており、保険効果が非常に大きくなっているのも魅力の一つです。個々の与信によっても様々ですが、複数戸数を所有される方も多いです」
ただし、「金利の上昇」「空室」「建物の修繕」「自然災害」の四つのリスクには気をつけなければならないと注意を促す。
「金利の上昇については、細かくシミュレーションをして、ムリのない借入れをお勧めしています。対策としては、繰り上げ返済が有効。ですから、繰り上げ返済に手数料がかからない金融機関を選ぶことも大事です。 空室リスクについては、先ほどお話しした通り、都心の人気エリアの駅から徒歩10分以内の築浅物件を選ぶのが鉄則。
建物の修繕については、建物管理会社がしっかりしているかどうかが重要です。弊社は、築年数に応じた修繕ができているか、修繕積立金がしっかり積み上がっているかなどを細かく確認したうえで、お客様にご案内しています。
自然災害については、新耐震基準の建物で、地震保険や火災保険に加入していれば、大きな問題はありません。築浅物件であれば新耐震基準に適合しています」
東京リバックスでは、税理士や司法書士などの専門家を招いての勉強会も開いている。顧客に知識を身につけてもらったうえで情報を提供し、ともに考えながら投資をしていきたいと考えているからだ。
「ここでお話ししたようなリスクについても、丁寧にご説明しています。きちんと情報提供をしていることが、お客様の信頼につながっているように感じますね」
取材・構成:桃山 透 写真撮影:長谷川博一
https://shuchi.php.co.jp/the21/detail/6615
更新:02月05日 00:05