2019年07月26日 公開
2023年03月02日 更新
上記のように相手に役立つ情報であれば、確実に信頼関係構築の糧になる。ただ、その時は直接役に立たない情報であっても、相手から「あの営業パーソンは情報量が多い」と印象づけられれば、頼りにされる存在になれる。
しかも、その情報は独力で集めなくてもいい。情報が集まる社内外の「情報のキーパーソン」を押さえておけば定期的に最新情報を入手できるし、更には事情通と呼ばれる人との情報交換により、情報量を倍増できる。
また、情報というものは使い回せるものなので、コンプライアンスに反しない限り、A社で聞いた話をB社、F社のM部長から聞いた話をK社のY部長へ話すことが可能で、その循環の中で情報量は加速度的に増加していく。
いわゆる人脈、人的ネットワークも、顧客から一目置かれ、口には出さなくても頼りにされる要因になっていることが多い。
人脈というとレベルが高いように思えるが、シリコンバレーでAI関連の投資先をウォッチしているベンチャーキャピタル、労使関連に強い弁護士、最新の人事評価制度に精通しているコンサルタントといったハイエンド系ばかりが、有用なネットワークではない。
普通でいいのだ。自分の人脈の範囲内で新しい取引先を紹介したりするレベルのほうが現実的であるし、プライベートで気の利いた店やいい家庭教師を紹介するといったことでさえ信頼関係の素になるので、自分自身の人的ネットワークも意識して育てていきたい。
ちなみに出身大学や出身高校の同級生や先輩、後輩、部活関連が人的ネットワークの基盤となることも少なくないので、大切にすべきだ。
専門分野がある営業パーソンは間違いなく有利なため、営業管理職の半数以上が技術者出身といった業界もある。技術者時代に培った知見と経験を顧客が頼りにするからだ。
その得意分野は仕事に限ったことではなく、学生時代に打ち込んだ野球やサッカー、音楽などに範囲を広げても構わない。
元甲子園球児のスラッガーが飛ばす320ヤードのドライバーはゴルフ好きなら一度は見てみたいだろうし、相手の会社が草野球のリーグに参加していたりすると、試合の助っ人として頼りにされたりするものだ。
更新:11月22日 00:05