2019年04月15日 公開
2023年03月07日 更新
営業部門なら、事前に交渉がどうなるかのシナリオを書いておくのがお勧めです。
たとえば、初回交渉時の成功率を50%として、成功したときとうまくいかなかったときに分岐させ、それぞれの先のシナリオを描いておくのです。
具体的には、提案に乗ってくれなかった場合、10%の値下げを提示する。それでもダメなら、何らかの特典を提示する。それでもダメなら撤退する……などです。
この作業はなかなか面倒ではあります。ただ、こうして描かれた樹系図全体を見ることで、自分の仕事の未来が見えてくる感覚が得られるはずです。
人が不安を抱くのは、未来のことが読めないから。事前にシナリオを描いておけば、仕事の全体像が見え、不安も解消されるのです。
あなたがもし現場のリーダーだとしたら、ぜひ、このように「未来を数字で語る」ことを意識してみてください。それがメンバー全員の安心につながるとともに、目標達成の強力な後押しとなるはずです。
(斎藤広達著『数字で話せ』より一部抜粋・修正)
著者紹介:斎藤広達(さいとう・こうたつ)
シカゴ大学経営大学院卒業。ボストンコンサルティンググループ、ローランドベルガー、シティバンク、メディア系ベンチャー企業経営者などを経て、経営コンサルタントとして独立。その後、上場企業の執行役員に就任し、EC促進やAI導入でデジタル化を推進した。現在は、AI開発、デジタルマーケティング、モバイル活用など、デジタルトランスフォーメーションに関わるコンサルティングに従事している。
更新:11月13日 00:05