2018年07月30日 公開
2023年03月14日 更新
例えば、熟睡中に地震が来たとしよう。おそらく誰もがすぐに目が覚め、走って逃げられるほど頭も体も一気に覚醒する。この時、コルチゾールが一気に分泌されている状態にある。
「自己覚醒」の臨床実験データ。「○時に起きる」と強く意識すると起きる時間に向けてホルモンが分泌されることが分かる。出典:Born, J., Hansen, K., Marshall, L., Mölle, M., & Fehm, H. L. (1999). Timing the end of nocturnal sleep. Nature, 397(6714), 29.
また、いつもは目覚まし時計が鳴ってからすぐに起きられなかったとしても、重要な約束がある日などに、目覚ましより早くスッと起きられた経験はないだろうか。それが同じくコルチゾールが関係する「自己覚醒」という現象だ。
私達の体は睡眠中でも時間の経過を感じている。そこに「○時に起きる」と強く意識すると、時間の経過をより正確に把握するようになり、起きる時間に向けてコルチゾールが分泌されるというわけだ。特に大切なこと、楽しいことなど「いいストレス」が紐づいている方が効果的だという。
この関係性については、脳の中でコルチゾールを分泌するよう働きかける視床下部と時間の経過を把握する部分が近いためとも考えられているが、そのメカニズムは未だに解明されていない。
とはいえ、「自己覚醒」については、実験で高い成功率をあげている報告があり、まずは試してみる価値があるだろう。ただし極端に睡眠リズムが崩れている人は習得がなかなか難しいとも言われているので、心当たりのある方は、念のために目覚まし時計もお忘れなく。
オススメ関連記事
睡眠不足は太る?睡眠改善で食欲&代謝をコントロールしよう
http://bit.ly/2LxNJj5
(出典:「営業サプリ」https://www.eigyousapuri.jp/
文:伊藤真美 イラスト:なとみみわ
こちらの記事は、医師の監修のもと制作しております)
更新:11月25日 00:05