2020年03月06日 公開
2023年02月21日 更新
「働き方改革」の流れに乗って、業務効率化のためのクラウドサービスが続々と登場し、職場へと導入されている。数が多すぎて、いったい自分は何を使えばいいのかと、途方に暮れる人もいるだろう。そこで、ビジネス向けクラウドサービスのレビューサイト「ITreview」を運営するアイティクラウド〔株〕の社長兼CEO・黒野源太氏に、主なものを教えてもらった。
営業やマーケティング、人事など、あらゆる職種のクラウドサービスがあるが、「働き方改革」の観点から特に注目を集めているのは、Web会議とビジネスチャットのサービスだという。
ITreviewでWeb会議のサービスを調べると、認知度が高いのはZoomとSkype for business、Microsoft Teamsだ。認知度が高いだけあって、使ったことはなくても、耳にしたことがある人が多いだろう。この中ではZoomが最も満足度が高い。
「Zoomを運営する米国のZoom Video Communicationsは2011年の創業ですが、日本で広く使われるようになったのは、ここ数年のこと。日本法人も昨年設立されたばかりです。導入が簡単なのが大きなメリットで、これからさらに普及していくでしょう」(黒野氏)
会社の規模を限定しない場合の、Web会議サービスの分布
ここで会社の規模を「中小企業」に限定してみると、ZoomやSkype for businessの認知度はやはり高いが、Microsoft Teamsは規模を問わないときよりも低くなり、Wherebyを下回る。
会社の規模を「中小企業」に限定した場合の、Web会議サービスの分布
「Microsoft TeamsはOffice 365の中にパッケージされているので、Office 365を購入している大企業はMicrosoft Teamsを使う傾向にあるようです。Wherebyは、アカウントの登録や初期設定が不要で、発行されたURLを共有するだけでWeb会議ができるというシンプルさが評価されています」(黒野氏)
続いて、ビジネスチャット。認知度が高い順から、Slack、Chatwork、Microsoft Teamsとなっており、こちらも耳にしたことがある人が多いだろう。
「Slackは特にエンジニアにとって便利なサービスで、テキストやファイルだけでなく、ソースコードを送ったり、カスタマイズをして使ったりもできます。Chatworkは制作関係の仕事などで使われています」(黒野氏)
認知度は低いながらも、満足度が高いのがSONR.だ。これもシンプルであることが高く評価されている。
会社の規模を限定しない場合の、ビジネスチャットサービスの分布
「これらのサービスは、会社として導入するというよりは、部署単位で現場から使い始めるケースが多いです。利用料が安いので、部署で決裁できるということも理由でしょう。それぞれの特徴を調べたり、レビューを参考にしたりして、自分にとって使いやすいものを選ぶといいと思います」(黒野氏)
更新:11月22日 00:05